6月12日(金) 交流

6時15分に起きる、と何度か唱えて寝たところその通りになった。グッジョブ脳。
早速『Theory of Love』5話を観る。サードくんは今日も可哀想だ。
朝食後6話。段々物語の真髄が見えてきたところでこの6話の演出に唸らされた。音楽の使い方が映画的で素晴らしい。

映画専攻のサードくん達はいつも映画を観たり作ったり撮影や編集の授業を受けたりしている。なんだか良いなあと思う。映画を作ってみたい。
何となく触発されて何かしら芸術に触れたくなり、そろそろ美術館も開いたのではと調べてみると惹かれる展覧会があった。混みそうでもないし開いているのなら行ってもいいだろう。週末の予定は決まりだ。

数ヶ月ぶりに美術館へ行けること、"美術館に行くという予定を建てられたこと"がかなり嬉しくて気持ちが上向く。
労働博物館(会社の隠語)で過ごす今日という日もそんなに苦ではない感じになる。

そうは言ってもこの労働博物館、実に見応えがない。他に見るものはないんですかと訊きたくなったがそうやって訊くと全然見たくもないものを見させられると学習していたため無理矢理細部を見て回る。

昼は7話を観ながら食事。どんどん面白くなっていく。映画をテーマにしたドラマとしてもよく出来ている。

午後も労働博物館の細部を見て回る。一刻一刻明日が近付いてくる。
美術館の前に美容院に行こうと思いつきサボり場(トイレ)で予約。今なら全く喋らずにすぐ切ってもらえそうで気が楽だ。

博物館の小部屋を掃除せよと命じられ一人で掃除をしていると社員が入ってきて仕事をし始めた。特に話したことはない人だったが近くの席で同僚と漫才めいた会話をしているのはいつも聞こえていた。
掃除上の声掛けをしたことからなんとなく話し始める。趣味を問われてタイのBLドラマですとは言わずアニメと答えた。改まった場では「写真」、改まってはいない場では「アニメ」と答えるのが私の決まりだ。
勿論それは代表に立てているもので、本当の趣味はこの日記に書いてある全てだ。

アニメはそんなに見ていないけれどオススメはあるか、と訊かれ答えに窮した。相手のことを知らない、相手もアニメを知らない状況で何を言えば良いのか。
えっと...幾原邦彦監督っていう人の作品が全部好きで...とオタク語りを始めるのを堪えて咄嗟に出たのはまあ『CLANNAD』とかですかね...だった。

すると相手は唯一好きなアニメとして『電脳コイル』を勧めてくれた。絶妙に観ていない名作を挙げられて悔しいが面白そうだったため観る約束をした。
話しながら無駄に掃除を伸ばして結構長時間サボる。社交は避けてきたがこういうのは新鮮で良かった。
労働博物館とは本来こういう交流を楽しめる場所なのかもしれないが、今回のように余程の偶然がなければ上司以外と話す機会はこれからもないだろう。でも人々は話してるんだろうな、喫煙所で。

夜はカレー。まさに海軍。
コミュ障の習い性として会話を反芻してしまう。まあ労働博物館の社員には好かれたくもないし別に良いのだけど、アニメに関しては初対面でも効果的に語れるデッキを持っておきたい。
趣味をお互い分かり合っていたり、自分の反社会性を知ってくれている友達と会って駄弁れる日が早く来て欲しい。

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