4月30日(木) 茶番

起床。かなりだるい。不調。一ヶ月の半分は絶不調でもう半分はまあ普通だ。躁にならない躁鬱病のようだと思う。

在宅ワークの時間まで寝転がりながらネットサーフィンをしていると読みたいボーイズラブの漫画が見つかり、初めてRenta!でレンタルをした。カード情報入力画面の氏名例がSOSEKI NATSUMEで少し笑った。
起き上がってカフェインレスコーヒーを淹れ、少し外に出て飲んでから部屋に戻りいざ読む。

つきづきよし先生の「MY HOME YOUR ONEROOM」、なかなか面白かった。最近読んでいなかったがやはりBLはどんな時でも何よりも頼りになる。ありがとう。
しばらく見ていなかったPixivコミックの更新もチェックして始業ギリギリまでBL漫画や百合漫画を補給。

二日ぶりの在宅ワークを開始したものの20分で飽きてしまった。
家でやれることがあまりないため救済措置として自主学習の課題を与えられているが、自主的にやりたい訳ではないためやる気が出ない。

最初はlofi hip-hopチャンネルを聴きながらなんとかやっていたがVaporwaveチャンネルに切り替えた。よりアングラな気持ちになり良かった。
前者は30万人、後者は94人程度が同時視聴しており、全世界の94人で同じ音楽を聴いているということに心強い繋がりを感じた。

昼休み15分前から平然と昼食を開始。
kemio氏がニューヨークで2週間ぶりに買い物へ出かけた動画を眺める。シビアな防備をしており壮絶な様子だったが彼の振る舞いの明るさに少し救われた。
それから朝読んだつきづきよし先生のBL漫画をもう一点レンタルして読んだ。「俺でいいの、水戸くん」。よかった。

午後、全くやる気がせずTwitterを開いてみると志賀廣太郎さんの訃報があった。しばらく完全に手が止まる。

志賀さん・・・。映画「幕が上がる」、舞台「日本文学盛衰史」、ドラマ「きのう何食べた?」の三作で私の記憶に濃く残る俳優さんだった。
生であの美声を聴いた舞台では本当に志賀さんが一番凄かった。あの声でお芝居が出来る人はもうこの世にいない。いないのか・・・。

いないのか?
人が死ぬこと、表現者が亡くなることを何の権限で、何に依って惜しんでいるのか。いつも分からなくなる。志村けんさんも本当に「いない」と言い切れるかというと、それは実感に即していないと本当は思うけれどこの社会はそう言うことを許さない、と勝手に思い込んでいるのか。

何とか気を取り直し、サボる合間に作業を行っていく。茶番だった。夕飯が待ち遠しかった。スマホばかり見て頭痛が酷くなっていく。

在宅勤務を交える期間はやはり伸びるようだったが具体的には決定されずにいる。冬、秋、少なくとも夏までは無理だろうがどうか。
この企業はこうして家でやることもない事務員にも最終的には在宅勤務をさせてくれたからホワイトではあるが全てにおいて見通しが甘く何をするにも後手後手で行政が動くまで動かない滑稽な日本企業だ。でもお金くれてありがとね。

待ち遠しかった夕飯をついに迎える。今日は母の手作りキッシュ。美味しすぎワロタ。今日イチのコンテンツだった。
食後のデザートとして頭痛薬を飲む。頭痛薬はBL漫画と同じくらい即効性のある準麻薬だ。仮に規制されたら生きていけないだろう。

今夜もお風呂が済んだら「季節の記憶」を読むだろう。
昨夜読んだところは"ナッちゃん"のくだりと"二階堂"のくだりで、ナッちゃんは初めて読んだ際も本当に苦手だった記憶があるからかなり嫌な気持ちで読んでいた。
何でも占いに依って物を言う人は主人公である中野さん(作者の保坂さんも恐らくそうだ)と同様私も嫌だった。それは昨日観た「ストロベリーショートケイクス」のちひろに対しても思った。

二階堂はかなり好きなキャラだけれど、同性愛者の二階堂に対する中野さんの対応は苦手だ。
中野さんとイコールではないが保坂さんに関しても、同性愛に関する発言だけは共感できないことが多いが、保坂さんなりの思考が同性愛というテーマにしばし向けられていることは分かるから別にそれで保坂さんへの想いが損なわれるわけではない。

ただ、心地良い場面だけが続く小説ではないからこそ、中野さん・クイちゃん・美紗ちゃん・松井さんといういつもの四人のシーンに限りない安心感や良さが集まる。あるいは稲村ヶ崎の自然の尊さが際立つ。
今夜はどんな場面を読めるだろうか。何にせよ大好きな小説だから楽しみだ。

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