5月21日(木) いない犬

犬を撫でる夢を見た。
恐ろしくだるいがどこかへ出かける。犬のいない場所へ。

犬のいない電車に乗り込み、少し本を読み、再び眠りの世界へ。たまにお茶を飲み車窓を眺めまた眠る。

そうしているうちに犬のいない建物に到着。人間がわんさかいて鬱になりそうだ。
割と好感を持っている偉い立場の犬ではない人と数ヶ月ぶりに顔を合わせ、お久しぶりなどと言おうと思った、言わなかった。

息つく間もなく何かをした。犬はいなかった。
やがて昼になった。肌寒い世界を散歩しに行く。犬はいなかった。

午後も大変なだるさの中で何かをした。訳の分からない悲しみに押し潰されそうだった。こんなことなら昼に栄養ドリンクでも買ってみれば良かった。こんなことのためだとしても。

と思いながら犬のいない建物の中をウロウロしていると、一番好感を持っている方が久々にやって来られた。エンカウントした瞬間草が生えたように笑い合うのが我々のお決まりだった。今日もそうした。

トイレなどで喋りたいと思ったがすぐ帰られた。その代わり一番好感を持っている方2がやって来て、顔は見なかったが声だけ聞こえた。今日もイケボだった。

気付けば夜だった。犬のいない建物から犬のいない家へ帰る。夢に出てきた二匹の犬は、三年前に一日だけ遊んでもらったあの二匹の投影なのだろうか。

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