4月27日(月) 朝廷

中国文化の圧倒的な影響を受けながらも、その冊封体制に入らない自立性を維持しようとするには、どうすればよいのか。それには、自らが中国と同じような文明国としての体制を整え、同等であることを示す必要がある。皮肉なことに、自立の要求が模倣を促進する。それはあたかも明治の日本がたどった道と似ている。巨大で先進的な文明の受容に基づく制度の整備は、同時に豪族の集合体である大和朝廷の中央集権的な権力を強める。
末木文美士「日本思想史」p.22

皮肉なことに、自立の要求が模倣を促進する。という一節がなんだか気に入り繰り返し読む。かっこいい。
結局そこだけ読んで本を閉じ、購読しているプロ奢ラレヤー氏のマガジンとにゃるらさんの日記を読む。

そのうちに朝廷(会社の隠語)の最寄り駅へ到着。まずはいつものドラッグストアを覗くと小さなアルコールジェルが入荷されておりお一人様につき一点購入。
仕入れセンスの良いこのストアでの出費は度外視しているが大丈夫だろうかと自分が不安になる。

いつも通る道に今まで見たことがないほどカラスが集っていた。カラス達も困窮しているのか、ゴミ業者が手一杯で遅れているのか。
すれ違うギリギリ前まで何かを食べ続けるカラスがいた。「灰羽連盟」を鑑賞した自分はもうその黒い瞳を恐れなかった。

朝廷に参じてうがいをしていると素敵な女性が登場し喋る。ステイホーム週間なのに何故ここにいるのか、もう帰りたいという話をする。
起床時から月曜日という概念に絶望していたが少し癒された。

今日はワンマンオペレーションによる朝廷事務だ。朝から物凄い勢いでお務めをしていく。疲れた。

昼餉(ひるげ)の刻になり、家から持ってきた箱を広げ食しながら映像が浮かび上がる石板で動く絵巻を観る。本日は「球詠」3・4話。少し涙ぐむ。
球詠の女の子達は皆野球に対して曇りのないやる気を持っている。誰も練習をダルがらない。それを現実離れした描写だと感じてしまう自分が虚しい。

午後のお務めも濃密なものとなった。誰も見ていないのに一生懸命動き続ける自分が信じられない。ただし厠ではしっかりサボる。
自分のためになることはカロリー消費と時給獲得くらいのものだが利他的な働き方とはこういうことなのか。
まあ私がいなければこの朝廷は終わりだ。よく頑張った。

物凄いスピードで動く牛車に乗り込み自邸を目指す。
昨日友人に勧められたCRCK/LCKSを聴いてみる。自分でも流石に分かるくらいベースがお洒落であるというような気がした。
購読しているphaさんの日記が更新され読む。落ち着く。

自邸に着き夕餉。「戦国武将総選挙」を観る。
武将といえば伊達政宗、と思うが戦国BASARAの政宗を引きずっているだけか。
1位は信長または家康なのだろうけれど放送を見届ける前にこの日記は書き終えられる。故にこの日記世界では1位は政宗かもしれないし、幸村かもしれない。シュレディンガーの武将。

なんだか大分疲れたけれど明日は在宅、明後日は休日、明々後日は在宅で3日間のステイホームが出来る。
今日の日記はいつもより硬い気がするが冒頭の引用に引っ張られているのか。皮肉なことに、自立の要求が模倣を促進する。

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