4月13日(月) 雨の街

雨。
朝が来たことに絶望。ご飯を食べながら泣く。

今日から仕事をバックれるつもりだった。朝の時点でも五分五分の気持ちでいた。が親に慰められて出る。

金曜もサボって金土日と引きこもっていたからか、雨の街は異常にエモく見えてテンションが上がった。
「planetarian」のような退廃した都市観がある。

車窓の風景も良かった。春雨の割には暗いトーンで寂寥感がある。
プロ奢ラレヤー氏のYoutubeを聴いていたら最後の方は寝ていた。

動物園(会社の隠語)に着いて自分の席に座ったら、予想以上に辛さが押し寄せてきて少しだけ泣いた。
なんとか立ち上がり社員の皆々様方の検温をして回る。これがとにかく嫌すぎる・・・。

金曜にサボったのが一応気まずくもあり、午前中はほとんど自分の席に戻らないように加湿器の補充などをダラダラやっていった。
でもチョコ食べていいよとか言われて少し心が凪いだ。

昼休み。
「球詠」2話を観ながら弁当。
このアニメ・・・音楽は最高(OP・ED麻枝 准でBGMもKeyまわりのメンバー)で、可愛いキャラも出てきたし話も割と感動する、がなんというか今のところありふれた作劇な気がしてならない。
普通のアニメならそれでもいいのだけれど、KeyファンとしてはKeyの音が鳴っていたらKeyレベルの、それこそリトバス級の球を無意識に期待してしまうもので・・・。まあ何かの縁だし温かく見守ろう。

昨日までは「灰羽連盟」を観ていた。素晴らしかった。
春のdアニメストア追加祭がとにかく良い。「ゆゆ式」も明日あたりから観たい。

いつもなら食べ終わったら散歩に出て動物園との距離を取るところだけれど、外に出るのがとにかく怖いのと寒さで不調になりそうなためそのまま篭る。

そうしたら午後は酸素不足で寝そうになった。外の空気を吸いたくて吸いたくて気が狂いそうになり、必要もないのに郵便を確認しに出かけた。
マスクをずらして息を吸う。雨の匂いがした。

事務作業はアナログだから在宅勤務は無理、と思考停止していた上長が在宅勤務や時短勤務を再考してくれた。(実現するとは言ってない)
三日間の鬱が祈りとなって届いた気がした。

定刻の鐘が鳴るなり足音を立てないようにこの道を往く

という短歌を作った日からそれは標語のように、定刻で帰宅する私を愉快にしてくれる。

春霖に冷える街を歩く。
時々街の全てが映画のように映る日がある。それが今日だった。

帰りの電車は日に日に空いてきた。空席もある。けれどSocial Distanceを保つためドア付近に立つ。

今の動物園に通い始めてから帰路に夕焼けを見られなくなったのがコンプレックスだった、そんなこと忘れるくらい雨の夜景は綺麗だ。
音漏れするDistanceに人がいないから、いつもより大きめの音でMaison book girlを聴いた。

帰宅、夕飯、ネプリーグ。
と思ったらネプリーグの裏でテレ東の「世界!ニッポン行きたい人応援団」がやっていた。
何かしらの日本文化のオタクを海外から招くこの番組、いつ見てもとんでもなく良い。

折り紙を愛するオットーさんのエピソードを見た。折り紙を普及させるために物凄い勢いで行動するオットーさん、すげえ。
噴火の被災地で折り紙を教えたら2日目には子供達が笑顔になった、と言って泣いていた。

ある文化の力を猛烈に信じ、その力に賭けて誰かを救おうとまでする人はどう転んでも魅力的だ。この番組には度々そういう人が出てくる。
私は何を信じるか。美少女ゲームか。

風呂から上がりいつも書いているアナログの日記を書いた。
オットーさんのことを書いているうちに折り紙をやりたくなり、和紙のような折り紙があったのを思い出した。
窓を開けて雨の音を聴きながら、紫色の柔らかい紙で鶴を折る。

満足して早めに布団に入り、枕元に置いてある斉藤壮馬のエッセイを開いた。
読むのは2周目で、数晩に一節のペースで読み進めていたがちょうど雨にまつわるエッセイの前で止めていたから必然的に今夜開かれた。

彼の文章はなんというか、いかにも気取った文体だなあと思ってしまうがどうもクセになる。先日どうしてもまた読みたくなって久々に本棚から枕元へ移動させたのだが、2周目の方がグイグイ面白く読めている。

それでグイグイ面白く読んでいるうちに、今なら日記が書けると思った。
人の日記が好きで、自分もネットで日記を公開しようとしていつも加減が分からず挫折していたが、今こそやるんだと今日の帰り道思っていた。

鬱で押し潰されそうな自分の一日を文字で描写し直すことは私は救うだろう。
日記は読み手のタイムラインを拡張するものでもある。それは今多くの人にとって救いになり得る。今こそ日記が必要だ。世界に日記を増やそう。

早めに布団に入ったのに0時半になってしまった。
それでも充実感がある。自分がやりたかったのは大体こういう日記だと思う。壮馬くんの文章に押し出されるように書けた。壮馬くんありがとう。
明日からは帰りの電車でサクッと書いていこう。これじゃ長すぎる。

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