4月16日(木) PassCode

朝。電車でPassCodeのアルバムを聴いてみる。良いけれど昨夜見たMVやライブ映像が良すぎたせいか視覚情報がつい欲しくなる。
電車は一日ごとに確実に空いてきている。終末だ。

「Same to you」という曲で急に三拍子になり、急に三拍子になる曲が好きな自分としてはとても気に入った。
プロデュース側のやりたいことや哲学が全力で込められたアイドルが好きだ。メンバーの個性はスタート地点では殺されるが、やがて一人一人がそのグループでその唄を歌う必然性を纏い始めたアイドルは本当に、かっこいい。

最近は乗り換えの電車で先頭車両の先頭に立つのにハマっている。
運転席越しの視界は新鮮で、横スクロールの景色とは比べ物にならない美しさがある。
駅に入る時は毎回緊張感がある。線路に飛び込もうとはもう思わない。

いつも覗く薬局に消毒ジェルが大量入荷されており、値札もないが手に良さそうな商品だし家用に買おう、とレジに出したら1800円くらいした。
驚いた素振りも見せず野口英世2人を託す。アホだ・・・。

一昨日ぶりの秘境(会社の隠語)に到着してみると、事務メンバーも交代でテレワークが出来る世界観になっていた。ついに望みが叶ったが、いざやれと言われると部屋に社会が侵入してくるようで嫌になる。何とか工夫したい。
ここでしか出来ないと思うと、加湿や除菌や洗い物といったモーニングルーティンがいつもより愉快にこなせた。

昼休み。男性の業者が二人がかりで天井のダクトから水を抜くイベントが行われており、見守る。

給料日だったため仕方なく銀行へ行った。
銀行Aから17万円を引き出し、銀行Bに10万円を入金し、7万円のうち5万円を母に渡し、残りの2万円で1ヶ月を過ごそうと思い、銀行Aから銀行Bまで緊張しながら大金を運搬した。
が、銀行BのATMで現金を投入したところ11万円と表示された。間違えた。
ATMにそれ以上触りたくなかったため、この1ヶ月は1万円で過ごすことにした。

帰り道は遠回りしたくなったが、男性の配達員二人組が談笑している光景を見かけて思わずその近道を帰った。
更に向こうから男性サラリーマン二人組が歩いてくる。世界に祝福されている。

午後。面倒な仕事が続く。
過去の自分の尻拭い的展開になってだるい。
この職場では自分以外全員「目上の人」だ。彼らの機嫌を損ねないように怒られが発生しないように気を付けるのが私の仕事だ。帰りたい。

私がどう測定されていようと、私の側では肩書きや年齢や収入で人を測定しない。
私が採用している基準はルービックキューブを揃える速さですから、この程度の規模の職場に目上の人など存在しないでしょうし、存在するのであれば本心からリスペクトしたい。

逃げるように秘境から這い出た。救いの雨が注ぐ。
巨大な虚無感に襲われる。やめたい。消えたい。そんな気持ちで無性に求めた音楽はPassCodeだった。
ハマるならハマりたいと極端に思ってしまうのがアイドルオタクの性だが、今はただ、寄り添ってくれるアーティストに新しく出会えたことが単純に嬉しい。

一日一日にサブタイトルを付けるなら今日は「PassCode」だ。
後は本屋に寄って夕飯・風呂・アナログ日記・読書・就寝といったナイトルーティンを繰り広げることだろう。

ああ・・・

どうして・・・

こんなに苦しいんだろう・・・

テニスって・・・

こんなに辛かったっけ・・・

いや・・・これはテニス

テニスって・・・

テニスって・・・

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