4月24日(金) ループ説

カップケーキのような何かを最後まで食べ尽くそうとしている最中アラームに起こされた。
1秒前まで食べていたのに味の記憶がまるでないことに気付く。夢に味覚はあるのだろうか。

早めの電車に乗り込み、末木文美士「日本思想史」を読む。
日本思想の個々を掘り下げる本はあれど、一つの流れとして書いた本があまりにもないから書いたのだそう。

魏志倭人伝や十七条憲法など懐かしいワードを読むうちに喜びが湧いてくる。自由。
文科省の決めた、受験に向けて覚えねばならない「日本史」に囚われる必要はもう全くない。好き勝手に〇〇史を読んでいる暇がある。

本から顔を上げ、停車した駅のホームをふと眺めていると社用PCを忘れたことに気付いた。
マジかwwwと思いながら電車を降りる。このまま連絡もせずアレしようかと一瞬過ぎったが愚直に引き返す。

通過して来た駅が逆再生のように流れていく。どんな朝も、今朝だって、反対方向の電車に乗りたいという衝動があった、それが叶っていた。穏やかだった。

意外なほどすぐ地元駅に着き、一応小走りで家を目指す。走りながら鮮やかな花を見る。光に満ちた街を見る。
無職を謳歌していたあの頃の街と何も変わらない。街はいつも同じ季節を迎える。そしていつまでもあの頃の私を覚えていてくれる。

家に着きPCを背負い、今朝と同じドアから通勤を始める。妙な心地だった。さっきまであんなに遠くへ移動していたのに。
ループ説が頭をもたげる。

特に徒労感もなく三度目の電車。日記を書いて過ごす。明らかに、日記のネタになるという喜びが徒労感を打ち消していた。

遅刻したからにはもっと遅刻しても良かったが今日もやることが沢山あり困りそうだったため渋々フェスティバル会場(会社の隠語)へ。
フェスは始まっていたが盛り上がるのはまだまだこれからだ。

午前の部は慌ただしく過ぎていき、本日のメインであるランチの部がやってきた。
身体が「ゆゆ式」を求めていたため4・5話を視聴。午前の部で溜まったよどみが笑いと共に吹き飛んでいく。

いつもの三人のうち唯ちゃんだけがツッコミ担当のように見えるがボケ担当の縁とゆずこも心の声ではツッコミに回るのが面白い。
一見クールな唯ちゃんだが、唯ちゃん対唯ちゃん鬼推しの二人(+α)という構図のおかげで全てが愛おしく見えて可愛い。

テンポや効果音など、四コマ漫画の原作を非常にセンス良く映像化しているなという演出で観ていて気持ち良い。ハートフルすぎずギャグにも寄り過ぎずなテイストが丁度良く脳に染み込んでくる。同時代のきららアニメだから敢えて並べるが、アニメ「けいおん!」のエモを薄めたような感触だ。("唯"ちゃん繋がりでもある)
しかしまあ「ゆゆ式」鑑賞はフェス会場向きではない。家でしっかり大声で笑った方がこの作品に対して真摯なのではないかと強く思った。

午後も濃密なフェスが繰り広げられ満身創痍。
閉幕まで本当に休みなく動き続けた。
こんなに疲れるのはまさにフェスというか、イベントスタッフの派遣バイトのようで懐かしかった。

最速の電車に乗って仕事のない世界へ還る始まりの刻

これいつ詠んだっけとメモを辿ると3月17日だった。3月中は毎日短歌か俳句を詠んでいた。
日々の実感が形に残るなら写真でも詩歌でも日記でも良かった。
今は日記の出力に全力を割り振っているけれどそのうちまた写真期や詩歌期が来るだろう。

過去全ての日記で「灰羽連盟」を「灰羽同盟」と記してしまっていた。いつからすり替わっていたのだろう。全て書き直す。
「ゆゆ式」は「ゆゆ式」だろうか。俺は俺か?

金曜日だからカレーを食べた。まさにNavy。

お風呂に行く前にふとYoutubeをつけるとMaison book girlの生配信が行われていた。ライブ映像のコメンタリー配信、凄く楽しみだったのに見逃した。
最近PassCodeにかまけすぎた。私の本命はいつだってブクガなのにな。

罪滅ぼしでブクガを流しながら風呂に浸かるとする。ブクガを聴きながら寝る。
本当は今日がブクガのツアー初日だったのだと気付く。手元のチケットを眺める。いつかそれは延期公演のチケットとなる。それはいつだろう。
ツアー名は"BEST ALBUM 「Fiction」TOUR"。あと二枚チケットがある。ベストアルバム自体も延期になった。このままフィクションにならないで欲しい、どうか。彼女達だけはどうか。

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