6月30日(火) 。

朝。眠。食。服。髪。出。歩。乗。降。雨。坂。

氷の世界よりも遠い場所(会社の隠語)に辿り着くと久々に大好きなだるい仲間の方がいた。エンカウントした瞬間草が生えたように笑い合う。一時的な出社だそうだがどこかほっとする。

PCを立ち上げると昨日設定した南極壁紙が迫って来た。
検索エンジンに「penguin」と打ち込み大量のペンギン画像を仕入れる。これで一時間ごとに変わるランダム南極壁紙がより賑やかになるだろう。本日の仕事、終了。

あとはボーナスステージとして適当にやっていく。
昼は『電脳コイル』14話。総集編回かと思いきや最後にC.V.遊佐浩二の謎の青年がC.V.朴璐美の美少年に接触を果たしたため大興奮で終わった。いよいよ折り返しだ。
それから雨の街を歩く。温い空気の曇天からパラパラと吹き付ける雨は東南アジアのようで良い。

午。働。無。怠。疲。虚。羯。諦。羯。諦。波。羅。羯。諦。波。羅。僧。羯。諦。菩。提。薩。婆。訶。般。若。心。経。

帰。電車でMaison book girlのベストアルバム『Fiction』のインスト版CDを聴きながら日記を書く。インストはインストで別の作品のように響いてくるのがブクガ楽曲の良さだ。細かい楽器の動きに気付くのが楽しい。

有安杏果さんがダイヤモンド社のインタビューを受けていたため読む。有安杏果さんがダイヤモンド社のインタビューを受ける日が来るとは。

彼女が帯文を寄稿したハ・ワン『あやうく一生懸命生きるところだった』についての話。韓国でよく売れたエッセイらしく私も読んだ。
本に関するちょっとした記事かと思いきや有安さんが歩んできた人生のスタンスを濃縮した良い温度感のインタビューで良かった。私に立ち止まる勇気をくれたのは有安さんだ。

そういえば朝はナタリーによるMaison book girlのインタビューを読んだのだった。

ブクガの皆はブクガが終わった後のことを度々話すものだからいつも切なくなる。今日の朝もそうやって切なく歩いていた、のに日記には書かれなかった。
昼も色々なことがあった。とても面倒な仕事、心を殺していく感覚、払わなくていいお金を払って面倒事を片付けてしまうこと、新入社員氏が『SOTUS』のコングポップのようなムーブで可愛いこと、壁紙用のペンギン画像が粗かったりキモかったりしていくつか削除したこと、何故かそれらは日記に書かれない。

消えてしまっても良い出来事は記録されず、解釈されない故に悪い余韻だけが蓄積していく。かといって労働内容を詳細に記すメリットは一切ない。ならば労働を辞めるか、虚構の労働を日記世界に築くか。何か大きな転換が必要な気がする。

夕飯は鶏肉など。テレビで阿部ちゃんがクイズをやっていた。風呂よりも深い場所に潜って眠りよりも遠い場所へ旅立ちたい。

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