アニメ化と書店さんの関係性問題

アフタヌーン編集部

　最近立て続けに「アフタヌーンの正式表記って『月刊アフタヌーン』ですか？　それとも『アフタヌーン』ですか？」と講談社内外から問い合わせがありました。すみませんが僕もちゃんと把握していませんでした。どっちだっていいじゃんって思っていたのですが、でもアニメ化する際のクレジット表記などで困っちゃいますよね。なので、今この場ではっきりさせようと思います。

　アフタヌーンの正式表記は、「アフタヌーン」です！　今決まりました！

　今さら「アフタヌーンは週刊だっけ？」なんて誰も思わないでしょう？　わざわざ「月刊」と付ける意味もないですし、「げっかんあふたぬーん」ってちょっと耳馴染みがないんです。こんな安易に決めていいのかわかりませんが、他に誰も決めようがないから仕方ないですよね。これまで様々なメディアで「アフタヌーン」表記と「月刊アフタヌーン」表記が混在してきましたが、当のアフタヌーン編集部が無頓着なまま三十数年間過ごしてきたせいです、ごめんなさい。なので、基本的にはどちらもアリ！とお考えください。

ここまで書いて、気になる点が心をよぎりました。

もう本当に間もなく、『天国大魔鏡』と『スキップとローファー』のアニメがスタートします。

『天国大魔鏡』は2023年4月1日（土）より放送開始。
TOKYO MX（毎週土曜22:00～）/RKB毎日放送（毎週土曜26:00～）/テレビ愛知（毎週土曜26:25～）/北海道テレビ（毎週土曜26:35～※初回のみ26:00～）/MBS（毎週土曜26:38～）/BS11（毎週土曜22:00～）/AT-X(4月3日月より毎週月曜23:00～※リピート放送：毎週水曜11:00～/毎週金曜17:00～)/RKK熊本放送（4月14日金より毎週金曜26:23～）/IBC岩手放送（4月17日月より毎週月曜25:28～）
TVアニメ「天国大魔境」公式サイト (tdm-anime.com)

『スキップとローファー』は2023年4月4日（火）より放送開始。
TOKYO MX（4月4日火より毎週火曜23:00～）/AT-X(4月5日水より毎週水曜22:00～※リピート放送：毎週金曜10:00～/毎週火曜16:00～)/北陸朝日放送（4月5日水より毎週水曜25:58～）/BS朝日（4月7日金より毎週金曜23:00～）/関西テレビ放送（4月9日日より毎週日曜25:59～）
TVアニメ「スキップとローファー」公式サイト (skip-and-loafer.com)


　それぞれオープニングでアフタヌーンのクレジットが出ると思いますが、「アフタヌーン連載」か、「月刊アフタヌーン連載」か、あるいは「アフタヌーンKC」か、どういうクレジットになっているか、ちゃんと把握しておりません。繰り返しますが、どれであっても間違いじゃないですからね？　「アフターヌーン」とか「アつタ又ーソ」だったとしても大丈夫！許容範囲内！　

　『天国大魔境』も『スキップとローファー』も、アニメの出来が超絶良さそうです、マジで！　皆さま絶対ご覧になるといいです、保証します。
　で、やっと本題。

　僕が暮らすのは西武池袋線沿線です。最寄りの駅と隣駅周辺にはそれぞれ1つか2つずつぐらい本屋さんがあります。お客さんでけっこう賑わっています。書店の減少が続く中、ありがたい話ですし恵まれていると思っています。でも、気になる点もあります。映像化作品の特集棚なんかが年々少なくなっていて、POPも段々と見かけなくなってきたと感じるんです。コミックスの刊行点数はおそらく増え続けていると思うのですが、なのに書店員さんの数はきっと減っていて、人手不足なんだろうと思います。ものすごい売れ筋作品以外に手をかける余裕がなかなかないのだと思います。

　『天国大魔境』と『スキップとローファー』、アフタヌーン編集部にとってどちらも大事な虎の子のような作品のアニメ化です。人手不足で大変な思いをしている書店員さんにこれ以上のお願いをするのは心苦しいのですが、そこをなんとか！　手をかけてもらえたら本当に嬉しいです。原作もアニメもクオリティは本気で高いです。絶対の自信があります。手をかけてもらえたら損はさせません。僕らとしてもできる限りのことをしたつもりです。あとは、全国の書店員さんがどれだけ心血を注いでくださるか、ここに全て懸かっています。

　マンガ作品のアニメ化って、作者にとっても編集者にとっても、大事に育ててきた愛娘の結婚のような感慨があります。お相手やお相手の家族とうまくやっていけるかな、愛し愛されるといいな、漬け物とパイナップルが娘は苦手だけど、お相手とお相手の家族が漬け物とパイナップルを日に三度食べなきゃ気が済まない人達だったらどうしよう？なんて、期待と不安がまじりあった心持ちでオンエアの日を待ちます。そんなとき、書店員さんが作ってくれる特集棚って、お祝いの花束みたいに感じます。祝福してくれる人がいる喜びを心から実感できます。この結婚はきっと大成功だ！ 絶対うまくいく！ そんなふうに思えるんです。

　書店員さんに再度お願いを申し上げます。『天国大魔境』と『スキップとローファー』をどうかよろしくお願いいたします。棚に並べてやってください。時間があればPOPでもつけてやってください。ご要望があれば弊社の販売部が対応いたします。伏してお願いを申し上げます。

アフタヌーン編集長　金井 暁