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コロナウイルスとイベント。これからのイベントの可能性。

新型コロナウイルスの影響を受けて、数々のイベントが中止や自粛といった対応を迫られています。

この「現状について」や「これからどうしていけばいいのだろうか」ということをテーマに、m-floの☆Takuさんが主宰するインターネットラジオ番組「block.fm」で緊急特番をやらせてもらうことになり、1万人規模のアニソンフェス「Re:animation」主催のちへくん、400万人が利用するイベントチケットサービス「Peatix」CMOの藤田さん、☆Takuさん、僕の4名でディスカッションしました。


↓ 本編はこちら!ぜひ聞いてみてください ↓


番組収録に向けて、SNS上で「現状」と「これから」についてアンケートを取ったのですが、数時間で100件近くの意見が寄せられ、また、一つ一つ熱のこもった長文のものが多く、A4で21枚ほどの量が集まりました。

そんなアンケートやディスカッションから見えてきた新型コロナウイルスの「現状の問題」と「これからのアクション」について、アフロの個人的な考えを書きたいと思います。

※以下は、ラジオ本編の補足的に見てもらえればと思います。



前半:現状の本質的な問題

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まず、皆が認識している通り

・新型コロナウイルスの感染力の高さ。そして、感染拡大を防がないといけない。

・その対策として、国や行政からイベントの自粛要請や、学校の休校などが段階的に出されている。ただ、あくまで「要請」であり、強制力はない。

・中止や延期した場合は、主催、参加者、関係各社への経済的な被害がかなり大きい。また、開催にふみきった場合には批判を受けることも多く、集客が厳しくなることも多い。

以上の部分は、大前提の上で、実は見えにくい問題があると思ったのが次の3つ。


見えにくい問題① 会話する場の少なさ

今、本質的には「イベントがダメ」というより「人が集まることがダメ」という状況です。

そこで、リモートワークやオンライン対応する動きがでてきています。うちの会社も今日は誰も出社していません。

これは間違いのない対応なんですが、リアルで集まる場とオンライン会議で差になってくるのが「気軽な会話が生まれにくい」ということです。

オンライン会議は、大体、目的があってセッティングされるので、基本的に目的以外の話はしません。

仕事上はそこまで問題がないんですが、新型コロナウイルスの現状について、色んな人と話したり、意見交換する機会が少ないのはそもそも問題だなと思いました。

アンケートがあれだけの量が集まるのも、この問題について語り合う場が、そもそも不足しているからでは…とか。

また「Twitterとか、SNSがあるじゃないか」と思うかもしれませんが、別の問題があって、SNSで「新型コロナウイルスに関して、下手なことは言えない」という空気感がある。

実際、今回のウイルスへの対応は、非常に難しい問題です。

難しいからこそ、色々と情報を共有したり、ディスカッションした方がいいんですが、やりにくい…。その状況が、対策的にも、気持ち的にも、難しくしているんじゃないかと。

ここに関しては、オンラインで情報交換や雑談ができる場所を設けるのがいいのかなと思っています。そこは後半に書きます。


見えにくい問題② 全員が被害者

よく震災の時と同じような空気だと言われることがありますが、ちょっと違う点が、全国的に大なり小なり影響や被害を受けているということです。

震災など、一部のエリアが被害にあった場合には、外部からボランティアで助けにいったり、クラファンで支援したりできますが、今回は特定のエリアではなく日本全国、もっと言えば世界中で、何かしらの被害を受けている人がかなり多い。

つまり、応援したい、助けたい、でも、自分たちも余裕がない(経済的にも、気持ち的にも)ということになる。

もちろん、経済状況も、気持ち的な余裕も人によってマチマチなので、比較的余裕がある人が困っている人を助ける、のは有効なんですが「皆で支援しよう」が根本的な解決策になりにくい

まず困っているのは自分だけじゃなく、皆なんだ…という認識を持つこと。そして、自分でできることをやる、その上で、お互い助け合うという気持ちを持たないといけない。


見えにくい問題3 自粛が生むタブー

Peatixのデータによると、新型コロナウイルスの影響を受けて中止や延期をしたイベントは、約半数だそうです。

裏を返せば、約半数のイベントは開催している、ということです。

でも、世の中の流れは「イベントは中止や自粛すべき」なので、「もし今、リアルイベントを開催する時には、どういう対応はした方がいいのか?」という問題は、議論すること自体がタブーな感じになっている。

でも、やっている側も、何も考えずにやっている訳ではない、というのは多くの人が理解していると思います。

「生業としてしている」「やらないと潰れる」そんな人たちも沢山います。

また、国からも「要請」であり、「強制」ではない。色んな事情で「やめる訳にはいかない」という人を止める権利もない。

僕もリアルなイベントを現状、推奨することはしません。ただ、現実に目を向けた時に、開催せざる負えない人がいるという現状を無視するのは違うんじゃないか、ということです。

お互いが助け合って、ウイルスも、そもそもの生活も続けなければいけない。現状を冷静に理解し、何ができるかを考えて、行動しないといけないと思います。



後半:これからできるアクション

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ここに関しても、個々人としてやれる感染防止のケアや、最善の対策を徹底していくことは大前提になります。

その上で、自分なりに考えてやれることが2方向あると思っています。


アクション① イベント関係者の情報交換コミュニティ

前段の課題意識から、半分クローズドな状態で、イベント関係者が情報交換できるオンラインの場をつくろうと思っています。

個々人で持っている情報を共有する、そして、イベントについてディスカッションできる場として、つくります。

このようなコミュニティ運営については先輩であるちへくんや、Peatixの藤田さんと一緒に協力して立ち上げます。

こちらは今、LINEのオープンチャットで開設して、最初は関係者を招待していき、軌道に乗ったら半分オープン(希望者が参加できる)形にしていこうかと思っています。

また、この記事を読んで「○○関係者の情報交換の場が欲しい」と思った方は、各自でつくってもいいと思います。

そもそも、この現状に対して、雑談ふくめて情報交換したり、話せる場が増えることがいいことだと思います。


アクション② 空気感を明るくしていきたい

今回、ずっと思っていることがあります。

「人が集まるのは感染リスクが増加する」
「優先順位的に大人数が集まるイベント等は自粛した方がいい」
辛いことですが、それはわかります。

ただ、絶対に間違ってないと思うのは「楽しいことは、悪じゃない」ということです。

自粛の中でも、楽しいことはどんどん考えて、発信していけばいい。

そうじゃないと、気持ちも塞ぎ込み、経済もより凍りつき、色んなところに悪い影響がでてきます。

なので、僕も今だからこそやれる楽しいことやアイディアは実践していこうと思っています。


いくつか例をあげると

A. エクストリームDJ

今、リアルなイベントができないので、オンライン配信にどんどん移っています。とてもいい動きですが、リアルなイベントの引き算のようになってしまうともったいないなとも思っています。

例えば、通常のDJはパーティーという空間とセットなので、ただDJのみを配信するとリアルよりはどうしても弱くなってしまう。

そこで、オンラインから考えるDJのやり方はないかなと考えています。

具体的なアイディアは、今、色んなリアルの場所で、人が少なくなっています。集客に困っている観光地やお店など、通常DJをしないような意外性のある場所で、無観客でDJ配信をする。

絶景スポットでも、ラーメン屋さんでも、ロケーションが面白いので、絵的にも面白いDJ配信ができるのではないか。また、チケッティングも行い、そこでの収益の一部をその会場に還元する、といったことも考えられます。

ここに関して、Peatixがオンラインイベントでのチケッティングのサポートを始めています。機会あればやり方含めてまとめていきたいと思います。


B. ドライブインフェス

これはtwitterで、FUJIKENさんからリプライ頂いたアイディアです。

車で集まるドライブインシアターというものがありますが、この形式を利用して、駐車場や空き地を使って、DJやアーティストライブを車越しに楽しむ「ドライブインフェス」のようなイベントはできないかなと思っています。

つまり、オンライン以外の、感染防止を前提としたイベント開催の形の模索です。

アンケートでも、まがりさんから「マジックミラー越しに対面するとか。飛沫接触の目安となる、各自2mの距離を保ったままの広々としたダンスフロアとか。」など、ユニークなアイディアが出ていました。

もちろん、専門家をいれて、検証をした上でないといけませんが、こういった、トンチがきいた面白いイベントのアイディアも出していけたら、新しい面白いことが生まれるかもしれない。

このようなアイディアも、アウトプットできそうなタイミングになったら、SNSで発信していこうと思っています。


最後に

イベント開催時に各所がやっている感染拡大防止をまとめて共有するなど、引き続き、やれることを考えて、行動していこうと思っています。

僕自身も春のイベントはどんどん無くなっていくし、夏のイベントの告知もできない状況が続いています。

そして、この状況がいつまで続くのかわからないのも不安です。

一刻も早く、この状況が改善されることを望みますし、感染拡大防止が第一だと思っています。

その前提の上で、今、前向きにやれることは何なのか、考えて、行動することが大事だと思っています。

本当に辛い状況ですが、皆、踏ん張って頑張りましょう!



世の中に、もっとワクワクを。
アフロマンス

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