見出し画像

スパイラル学習の恐ろしさ

私の専門とする数学はまさしくスパイラル学習で、既習事項からの積み重ねで学習が進んでいきます。分野が違えば新しく学ぶこともありますが、ある程度レベルが上がると必ず数式が現れてきます。

こうなると基礎的な内容で躓いてしまった子供にとっては積み重ねる土台がないので、なかなか発展的な内容が理解できないことがあります。

全員が同じスタートラインであれば、100%の参加で授業が始まります。しかし、その授業で20%の子供が分からなければ、次の授業は80%の子供の理解からスタートします。その80%が授業を理解したとすると・・・1単元の終了時にはクラスの1割くらいしか理解していないことになります。

そうならないようにするためには毎回の授業後の理解度が100%になるように続ける必要があります。しかし、現実的にはとても無理な話です。

だから、授業のスタートくらいは100%の参加で毎回始められるようにできれば、少なくとも毎回の授業終わりの理解度は80%で止まることができます。

そのためには授業開始時に前時の復習をすることがとても大事です。

とはなりません。
授業を受ける子供のみになれば、分からなかった前回の授業の続きをまたやるんだと気持ちがスタート時点でマイナスになってしまいます。前時の復習をするのであれば、本寺の課題を十分に理解させ、その解決のために前時のことを思い出す必要があることに気づかせる程度に留める必要があります。

けっして授業の初めに「前回は何をやった?」なんて聞かないでください。分からない子供にとって辛い辛い授業の始まりを告げてしまいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?