見出し画像

ゲームという異世界にアクセスすることについて探る(#1)

Ⅰ.ゲームの世界をどういったものと捉えるのか 

1.「始まり」と「終わり」という関係から 

 今回は、現段階で考察に必要な観点となる事柄を示しておきたいと思います。

 まず、大前提として、すべての事象に言えることを大きく分類して、①「始点(誕生)」、②「一定方向に固定された時間の流れ(運命)」、③「終点(終焉)」の関係があるとしておきます(今回は、運命という言葉を使いましたが、今後違う言葉に置き換えるかもしれません)。生物で例えるならば、少し極端ではありますが、①出生、②成長、③死という関係となり、「生涯」、あるいは「一生」と表現することができます。

 では、ゲームの世界に当てはめるとどう見れるのか。現段段階では、あくまでも物質世界の人間が作りだしたもの、ということ視点から見ていきます。ここでは素直に、三次元や、四次元などは考えないでください。

 ゲームの世界は、決められた容量の中、つまり「隔絶された世界」として存在し、「始まり」、「チェックポイント」、「終わり」があります。そして、その始まりと終わりの間にあるチェックポイントをおよそ自由に経由しながら、ゲーム内の終点を目指して観測しているのがプレイヤー(アクセス者、観測者)である、ということです。当たり前ですが、必要なすべてのチェックポイントを経由できれば、真の結末、ゴールにたどり着く、という仕組みで基本的には構成されています。紙面や文字数の限られる完結のある文学作品(以下、便宜上の表記として「本」とする)と読者、上映時間に限界がある完結のある映像作品(以下、便宜上の表記として「動画」とする)と視聴者などと同じところがあるのです。つまり、ゲームは、本質的に、「本」、「動画」などと同じと捉えておくことができます。また、定期的にアップデートされるオンラインゲームにおいても、あるいは生放送、生番組、連載中であっても一応の結末は用意されているというようにとらえることが可能です。

 しかし、ゲームと「本」と「動画」では、結末に至る観測の方法に違いを見ることができます。

<つづく>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?