コーヒー大国コロンビアの喫茶文化

こんにちは！珈琲labo所属の13期阿部宗太郎です。引き続き各国の喫茶文化について紹介していきます！

今回は、南米の「コロンビア」を紹介します。
コロンビアと言えばサッカー日本代表がワールドカップで２大会連続対戦した相手でした。サッカーを見る方にとってこの国は印象強く残っているかもしれません。
そんなコロンビアの喫茶文化について早速紹介していきたいと思います。
最後まで読んでいただけたら幸いです！

コロンビアの概要

　コロンビア共和国(Republic of Colombia)は南アメリカ大陸の北に位置する国です。国の面積はおよそ日本の3倍と広大な土地を持つ一方で、人口は2021年時点で5127万人と日本の半分以下であり、これを見ると面積に対して人口が少ないのか、日本の人口密度が高すぎるのか、興味深い違いがあります。

　首都はコロンビアのちょうど真ん中辺りに位置するボゴタ(Bogotá)であり、言語はスペイン語です。これ元々は先住民が定住していましたが、スペインに統治された歴史があるためスペイン語が公用語となりました。この影響もあり民族の75%はスペイン系、スペイン系と先住民の混血です。コロンビア東部はアマゾンの熱帯雨林が広がり、西部にはアンデス山脈が連なり、非常に多様な地形が存在します。

コロンビアコーヒーの歴史的背景と特徴

さて、コロンビアの概要を確認したということで、早速今回のテーマである「コロンビアコーヒー」についてお話ししていきます。
皆さんも１度は聞いたことであろうコロンビアコーヒーはその世界的認知度通り、国を代表する生産物であります。そして、このコロンビアコーヒーが現在のような有名なブランド豆になった背景として、先ほど紹介したコロンビアの歴史・地理が非常に深く関係します。
　コーヒーは18世紀にイエズス会の宣教師によってコロンビアに持ち込まれたと言われています。その後19世紀にコーヒー産業が軌道に乗り、拡大していきました。20世紀には、コーヒー生産者が集まり「コロンビアコーヒー生産者連合会（FNC）」が設立されました。この連合会の発足が功を奏し、コロンビアコーヒーの品質向上・安定した輸出が可能になりました。
　
　そんなコーヒーの品質の良さの理由として、コロンビアの非常に恵まれた地理、気候が関係してきます。コロンビアは先ほど紹介した通りアンデス山脈が連なっており、その他も山地が多くの面積を占めています。
「寒暖差」や「日照時間」といったコーヒー生産の際に好まれる条件を満たしています。更に山地の中にはいくつか火山も存在するため、有機物を多く含む火山灰が豊かであり、コーヒーの品質向上を助長しています。
またコロンビアのコーヒー農園は山地に綺麗に広がっており、その美しさから世界遺産にも登録されています。

コロンビアコーヒーは主にアラビカ種とロブスタ種です。
味わいとしては爽やかでフルーティな風味を感じられ、果実や柑橘系のような程よい酸味と甘みが特徴的です。

コロンビアの喫茶文化

　コロンビアでは、タント（Tinto）と呼ばれる飲み方が一般的です。
タントは元々赤やダークレッドのような色を指す意味合いを持ちます。これはコーヒー豆がそのような色をしているためこのように呼ばれるようになりました。具体的には、ブラックコーヒーに砂糖やミルクを入れて飲みます。割合的には、水と砂糖やミルクが1:1もしくは2:1で飲みます。
更に水とミルクとコーヒーを一緒に日にかけてコーヒーを煎れるのも特徴です。

　このタントはもちろん一般家庭でも飲まれますが、独特の文化としてお客さんを迎える際にコロンビア流のおもてなしとして出されます。
例えば、親戚が久々に集まった時、仕事での商談を始める前にいっぱい飲んでから具体的な会話に移ります。

　コロンビアのカフェでコーヒーを頼むと基本的にはこのタントが提供されます。そのためブラックコーヒーが好きな方は、砂糖なしと事前に注文する必要があるそうです。

喫茶文化に付随してコーヒー大国であるコロンビアはコーヒーに関連した祭りも開催されるそうです。その中では、コーヒーの試飲、コロンビアコーヒーに関するセミナー・ワークショップ、またダンス、音楽といった伝統的な出し物も含まれています。コーヒーを通して国が盛り上がる様子からもコロンビアにおけるコーヒーの存在の大きさが窺えます。

最後に

　コロンビアコーヒーは日常で見かける機会が多いため、日本人の我々にとっても身近な存在だと思います。しかしながら、コロンビア流の飲み方までは知らなかった人、意識したことなかった人が多いのではないのでしょうか？
調べてみると、大阪に「CAFE TALES」と呼ばれるコロンビアコーヒー専門店があるそうです。コロンビアに行くのはハードルが高いと思うので、京都観光やUSJのついでに訪れてみてはいかがでしょうか。
私自身もコロンビア人の知り合いがいるので、個人的にコロンビアコーヒーを含めてコロンビアのことを更に調べていこうと思います。

以上13期阿部でした！読んでくれた皆さん本当にありがとうございました！

それではまた！

参考文献

Asano. (2023, April 4). 【コロンビアコーヒー徹底解説】コロンビア産コーヒーの魅力とおすすめの淹れ方. Brewence. https://brewence.com/colombia-coffee/

コロンビア共和国. (2022, December 2). 外務省. https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/colombia/data.html

コロンビアコーヒーの特徴. (2018, June 16). BUCKLE COFFEE. https://www.bucklecoffee.com/blog/?p=1394