間違えnote [構造]
Unit 1
□ 振動特性係数Rt
誤:建築物の固有周期及び地盤の種別により地震力の値を変化させる振動特性
係数Rtは、一般に建築物の設計用一次固有周期Tが長いほど大きくなる
正:設計用一次固有周期Tが長いほど小さくなる
□ 保有水平耐力
誤:「曲げ降伏型の柱・梁部材」と「せん断破壊型の耐力壁」により構成され
る鉄筋コンクリート構造の保有水平耐力は一般に、それぞれの終局強度か
ら求められる水平せん断力の和とすることができる
正:混構造では、「耐力壁」が先に終局に達し耐力が低下するため、「ラーメ
ン」と「耐力壁」の終局時の水平せん断力の和とできない
※曲げ降伏型の「ラーメン」とせん断破壊型の「耐力壁」の保有水平耐力
は変形性能が大きく異なる
□ 柱の軸方向力
誤:純ラーメン構造の中高層建築物において地震時の柱の軸方向力の変動は、
一般に外柱より内柱の方が大きい
正:地震時の柱の軸方向力の変動は、外柱より内柱の方が小さい
→内柱は両側に梁があり軸方向力の変動は両側のせん断力の差となるため
□ コンクリートの靭性
誤:コンクリートは圧縮力に強く引張力に弱いので一般に大きな軸圧縮力を受
ける柱のほうが靭性は高い
正:大きな軸圧縮力を受ける柱のほうが靭性は低い
→大きな軸圧縮力を受ける柱はせん断力も大きくなるが、急激な耐力低下
で脆性破壊しやすく、靭性は低くなる
□ 剛性
誤: 柱および梁の剛性の算出においてヤング係数の小さなコンクリートを無視
し、ヤング係数の大きな鉄筋の剛性を用いた
正:断面2次モーメントは「コンクリートの断面」を用い、ヤング係数は
「コンクリートの値」によって算出する
□ クリープたわみ
誤:梁部材のクリープによるたわみを減らすために引張側の鉄筋量を変えるこ
となく圧縮側の鉄筋量を減らした
正:引張側の鉄筋量を変えることなく、圧縮側の鉄筋量を増やす
→圧縮側の鉄筋量を増やすとコンクリートに生じる圧縮応力度が小さくな
り、コンクリートのクリープ変形が小さくなり、梁部材のクリープによ
るたわみは減らされる
□ 柱の許容曲げモーメント
誤:柱の許容曲げモーメントは、「圧縮縁がコンクリートの許容圧縮応力度
に達したとき」、「圧縮側鉄筋が許容圧縮応力度に達したとき」、「引張
鉄筋が許容引張応力度に達したとき」に対して算定したそれぞれの曲げモ
ーメントのうち最大となるものとした
正:算定したそれぞれの曲げモーメントの「最小値」とする
□ 耐力壁の厚さ
誤:階高4mの耐力壁の厚さを階高の1/40とした
正:厚さは、「120mm以上」かつ壁の内法高さの「1/30以上」
□ 最小あばら筋比
誤:最小あばら筋比は、曲げひび割れの発生に伴う急激な剛性の低下を防ぐ
ために規定されている
正:せん断補強比ともいい、「せん断ひび割れ」による急激な耐力低下を防
ぎ、靭性を確保するため0.2%と定められている
※曲げひび割れ→主筋の最小引張鉄筋比
Unit 2
□ 降伏比
誤:降伏比の小さい鋼材を用いた鉄骨部材は、一般に塑性変形能力が小さい
正:塑性変形能力が大きく、靭性は高い
□ 限界細長比
誤:柱の許容圧縮応力度の算定に用いる限界細長比は基準強度F値が大きいほ
ど大きくなる
正:ヤング係数に比例し、基準強度に反比例するため、基準強度が大きくなる
と小さくなる
※限界細長比‥圧縮材が「非弾性座屈」と「弾性座屈」の境界のときの細
長比
Unit 3
□ 耐力壁
誤:風による水平力に対して必要な各階の耐力壁の量を建築物の各階の床面積
に所定の数値を乗じて得られた量以上とした
正:風圧力に対する壁量の算出には見附面積(その階の床面から1.35mを超え
る上階の部分)を用いる
□ 不同沈下
誤:基礎に不同沈下が見られたので、1階の床組に火打ち材を入れ、1階の床組
の水平剛性を高めた
正:水平剛性を高めても解消できない
※不同沈下‥基礎底面の接地圧の大小や地盤及び基礎の剛性の差異によっ
て生じる
□ 必要壁量
誤:平面が長方形の建築物において、必要壁量が地震力によって決定される場
合、張間方向とけた行方向の必要壁量はそれぞれ違う値とした
正:張間方向とけた行方向の必要壁量は同じ値となる
□ 許容応力度
誤:支持力係数による算定式により砂質地盤の許容応力度を求める場合、内部
摩擦角が小さいほど許容応力度は大きくなる
正:内部摩擦角が小さいほど、許容応力度は小さくなる
□ 極限周面摩擦力度
誤:砂質地盤における杭の極限周面摩擦力度は、打ち込杭より場所打コンク
リート杭のほうが小さい
正:打ち込杭より場所打コンクリート杭のほうが大きい
□ 杭の許容支持力
誤:地震時に液状化のおそれのある地盤においても、杭の許容支持力は載荷試
験による極限支持力から求めることができる
正:液状化のおそれのない地盤では、載荷試験による極限支持力から求めるこ
とができる
Unit 4
□ ダンパー
誤:制振構造に用いられる履歴型ダンパーの体力は、地震後の建築物の残留変
形を抑制するために柱と梁からなる主架構の体力よりも大きくする
正:主架構の変位に依存した反力によりエネルギー吸収を行うため、ダンパー
の耐力は主架構の体力より小さくする
※履歴ダンパー‥変位に依存
▶︎鋼材ダンパー‥材料の塑性変形に伴うエネルギー吸収
▶︎摩擦ダンパー‥接触面の摩擦力を利用
※粘性ダンパー‥速度に依存
□ CFT
誤:コンクリート充填鋼管(CFT)造の柱は、コンクリートが充填されていな
い同じ断面の中空鋼管の柱に比べて剛性は高いが、水平力に対する塑性変
形能力は低い
正:鋼管が充填コンクリートを拘束してコンクリートの耐力が上昇し、充填コ
ンクリートが鋼管の局部座屈を抑制する「コンファインド効果」によっ
て、塑性変形能力が、同じ断面の中空鋼管の柱よりも高い
□ 木材の強度
誤:木材の強度は、一般に気乾比重が小さいものほど大きい
正:気乾比重が大きいものほど強度が大きい
□ 弾性係数
誤:構造用材料の弾性係数は一般に繊維飽和点以下の場合、含水率の低下に伴
って減少する
正:含水率の低下に伴って増大する
□ 材料強度
誤:木材の繊維方向の基準材料強度は、一般に圧縮に比べて引張の方が大きい
正:繊維方向の基準材料強度 曲げ 〉 引張 〉 せん断
□ 降伏比
誤:降伏比の小さい鋼材を用いた鉄骨部材は、一般に塑性変形能力が小さい
正:降伏比の小さい鋼材は、降伏してから引張強さに達するまでの塑性変形が
大きく、靭性が高い
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