見出し画像

1/400 Bigbird Canadian Airlines Boeing 747-400 C-FBCA


プロローグ

こんにちは。
前回のnote記事がかなり多くの方に見ていただけたようで、大変嬉しかったです。ありがとうございました。
しばらくはnoteでの投稿を続けていこうと思います。

今回はビッグバードより2018年リリース、Canadian Airlines C-FBCA の紹介です。

Boeing 747-475 C-FBCA

モデルについて

前回の大韓航空のモデルとは異なり、このモデルはビッグバード(以下BB)最終期の2018年にリリースされました。俗にいうBigbird Mk.3に分類されるモデルになります。

BBにはMk.1~Mk.3までのジェネレーションがあり、Mk.3はBB解散後の2015~2018年にかけて、金型はそのままにJCウィングスの工場で生産されたモデル群です。

BBがなぜ解散したのか、彼らの持っていた金型がどこへ行ったのかなど、BBが消えた後の1/400 747シリーズ界隈は謎に包まれています。
ただ、ひとまずは2015年からしばらくの間、JCウィングスに747の金型が渡り、3年間で僅か10モデルではありますが生産が続きました。

このC-FBCAはそんなMk.3の中でも最後に登場したモデルになります。
これ以降、BBモールドの747はリリースが途絶えていましたが、2020年にアエロクラシックス、2022年にJCウィングスからそれぞれ復活し、現在でも生産が続いています。

2018年リリースということもあって、実は最近まで日本の模型店でも手に入れられたモデルでもあります。実際に私も店舗で購入しました。
現在ではリリースから5年経っていることもあり、海外含めて店頭では売り切れ、中古市場では$100前後で取引されています。


このモデルの塗装は Canadian の初代塗装ですが、1986年の Canadian Pacific からデザインの大半を引き継いでいます。(後述)
実機を見たことがないので正確なことはわかりませんが、紺色の塗装は綺麗に表現されており、機首部分のシップネームの印刷も精密にできていると思います。

それとMk.3の特徴として、Mk.2以前のモデルにはなかったアンテナ類の追加が挙げられます。加えてタイヤの材質も以前の100%プラスチックからゴムのような素材に変更されています。

カナディアン航空はなかなか歴史が複雑です。
起源は1942年設立の Canadian Pacific で、その後 CPAir に改称。1986年に他社を吸収して Canadian Pacific へ社名を戻します。しかし僅か1年後の1987年に、親会社のCPグループから売却されて、他社と合併のうえ、最終的に Canadian となりました。


実機について

最後に実機についてです。
カナディアン航空は前身のCPエア時代から747を運用していましたが、経営不振から1986年までに全4機を退役させます。この際に行われたのが有名なDC-10とのトレードですね。

その後、社名がカナディアンに変わった後の1990年~1995年にかけて、4機の747-400を導入し、再び747の運用を開始します。このC-FBCAは1992年に導入された3号機になります。

本来は、C-FBCAは1991年製造のラインナンバー855号機に与えられるレジでしたが、カナディアン航空がキャンセルし、この機体はヴァリグ航空へと回されています。実際のC-FBCAは1992年製造のラインナンバー912号機でした。

カナディアンの747-400には、それぞれに Canadian Pacific の創立メンバーの名前が与えられており、C-FBCAには G.W. Grant McConachie氏 の名前がついています。

Jet Photos @David Brook より C-FBCAの現役時代

4機の747-400はデリバリー以降、長距離路線の主力として成田にも飛来するなど、運用が続いていましたが、2001年になるとカナディアンの再びの経営不振から、ついにエアカナダへ吸収合併されてしまいます。

合併と同時にエアカナダは機材整理を開始し、エアカナダ生え抜きの747-400を含めて全機退役という方針を取りました。
その結果C-FBCAは編入から僅か1年後の2002年に運用から外されることに。カナディアン出身のC-GMWWが2005年までエアカナダに残りましたが、これがエアカナダ最後の747‐400となり、結局全機がこの時までに退役しました。


エアカナダを追い出された後のC-FBCAは、3年ほどのストアを経て、2004年からLV-ALJとしてアルゼンチン航空へ移籍します。
その後同じアルゼンチン航空にはもう2機の747-400が加わるのですが、実はどちらも元カナディアンのC-FCRAとC-GMWWでした。
最終的に同じ航空会社に集まった3機は、2012年~2013年まで運用されたのち、今度は完全に退役し、それぞれマラナとモハーヴェに送られます。

ところでC-FBCAだけは、CP-2711としてボリビアのAerosurへ移籍することが決まっていましたが、最終的に受領がキャンセルされ、結局他の2機とともに砂漠送りとなりました。

Jet photos @Cesar Prieto より
サンタクルーズまでフェリーされたが結局キャンセルされた

最終的にC-FBCAは2016年にマラナで解体され、23年のキャリアを終えました。
カナディアン出身の747-400が既に全機解体(C-FGHZだけ解体途中)されている一方で、エアカナダ出身の機体は未だに全機現役であることを考えると、少し不運な感じがしますね。


エピローグ

ということで今回はカナディアン航空より 747-400 C-FBCA でした。
Big bird Mk.3はアンテナの追加もあって、個人的には史上最高の747-400モデルだと思っています。購入当時は模型歴も浅く、なんとなくで買ったモデルでしたが、今思い返すとよい買い物をしたと思えます👍

現在のJCウィングスは、747-400モデルについては独自の金型でのリリースに切り替えてしまったため、今後同一のモールドが使われる可能性は低そうなのが残念…

ということで今回はここまで。
次回は明日開催の成田オタク会についての報告記事になるんじゃないかと思いますので、しばしお待ちください。

もしよろしければ下にある、いいねボタンを押していただけると励みになります。こちらもよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?