日本縦断して,ちやのきエンデューロに遠征

マウンテンバイクのエンデューロレースというものがある.山を自走で登って,一般的な感覚では想像も出来ないような下り坂を駆け下りてくる遊びである.これが激烈におもしろいのだが,もちろんどこでもやっていいというわけではないので,企画されたレースというものに参加した.

http://slmedia.jp/2019_chiyanokienduro/

佐賀県の「ちやのき(苣木)」というと,佐賀市からはほど近いのだが,いわゆる限界集落といっていいほどの田舎である.つまり若者がいない.そこへマウンテンバイクという遊びを通じて全国から若者が駆けつける.

もちろん自然発生したわけではなく,いろいろと仕掛けがある.

では「山を走らせて下さい」といきなりつながったのかと言うと,もちろん話はそんなに単純ではない.その間には佐賀市役所の方の紹介があったそうである.もちろん紹介するからには人間と人間の間の信頼関係が必要なのだ.普通の役人なら自分の出世を考えてことなかれ主義を貫く.「山をマウンテンバイクで走るなどとんでもない」となる.

そこを「なにか化学反応がおこるのでは?」と勇気を持って苣木とMTBを結びつける働きを,なんと市役所の役人が果たしたのである.その方は実際にレース前夜祭にも駆けつけて,肉を焼き,酒を酌み交わして地域の方々やマウンテンバイカーと一緒に前夜祭を大いに盛り上げていた.なんという役人の鏡.講演会をひらいて「地域活性化」などと念仏を唱えている役人の方々には大いに参考にしていただきたい.

いちばん肝心なのは信頼関係である.

マウンテンバイカーがちやのき地区の区役やお祭りを積極的に手伝っているということである.それを6年7年と続けて地元の方々の信頼を得た.地区の区役やお祭りを積極的に手伝っているということである.

さらに驚くことは,ぽつりぽつりとマウンテンバイク関係者がちやのき地区へ移住し始めているということである.地元の方々は地区維持しレースも続けていくには,後継者が育たないと行けないと危惧されていた.限界集落とマウンテンバイクの化学反応に,なにか光を見た感がある.

http://umap.openstreetmap.fr/ja/map/2019_358024?fbclid=IwAR3-8RoYSuibu9P47Fv0og129xOgVmjPRI2RZP74WTYSNXFiDed2h_hp1_s#6/39.360/138.516

https://youtu.be/AV53smesHSo


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