【学会誌】表面技術2024年7月号

こんにちは。
表面技術2024年7月号の記事の内容をメモっておこうと思います。


小特集

ドライプロセスの最新動向

著者:岐阜大学 上坂 祐之

内容:ドライプロセスを使ったコーティングについて解説。特にDLCを用いた金型コーティングについて事例を掲載。

キーワード:#CVD #PVD #コーティング #DLC #金型 #成型

直流アーク放電反応性プラズマ蒸着法

著者:高知工科大学 山本 哲也、住友重機械工業㈱ 木下 公男、他

内容:反応性プラズマ蒸着法(RPD)による薄膜成膜技術と表面加工技術について解説。RPDの装置、他の蒸着法と比較した位置づけ、GZO薄膜の成膜に関する成膜条件の影響と膜評価結果を掲載。

キーワード:#蒸着法 #RPD #薄膜 #GZO #アーク放電

真空アーク蒸着:ステアド法およびフィルタード法

著者:豊橋技術科学大学 滝川 浩史、他

内容:真空アーク法を用いた成膜技術に関して解説。ドロップレット対策であるステアド法(金属陰極向け)とフィルタード法(黒鉛電極向け)について説明している。

キーワード:#真空アーク蒸着法 #ステアド法 #フィルタード法 #陰極 #DLC #TiN

平滑性に優れた高Al含有AlCrN膜の開発について

著者:㈱神戸製鉄所 中村 克

内容:アルミ含有率の高いAlCrN膜の成膜が可能なPVDコーティング装置に関する解説。従来は溶融したAlのマイクロパーティクルが原因で平滑性に限界があったが、蒸発源の構造見直しで改善。

キーワード:#PVD #Al合金 #薄膜 #成膜装置 #金型 #コーティング

炭素イオン流成膜法による3次元DLC成膜技術の開発

著者:東京工業大学 黒崎 裕介、他

内容:炭素イオン流成膜法を使ってミリメートルスケールのトレンチ内にDLCを成膜。通常の成膜法に比べて、トレンチ内とトレンチ外で膜厚差が小さい結果。

キーワード:#成膜 #DLC #トレンチ構造 #膜厚 #3次元構造

金型用DLCコーティング

著者:日本アイ・ディ・エフ㈱ 瀬戸山 誠

内容:金型に用いられるDLCコーティング、特にta-C膜を用いた事例を中心に解説。耐摩耗性改善により金型寿命延長、メンテ工数低減などが目的。

キーワード:#DLC #コーティング #アーク蒸着法 #金型 #耐摩耗

PVDコーティングによる樹脂成型金型機能の向上

著者:ユケン工業㈱ 山田 章博

内容:射出成型金型のPVDコーティングに関する解説。自動車のマルチマテリアル化の流れから、樹脂材料の重要性、射出成型における不具合原因などを説明したうえで、コーティング技術(Yコート)について紹介。窒素やメタンを気相で反応させることで化合物皮膜を形成。耐食性や耐摩耗性を向上。

キーワード:#PVD #コーティング #射出成型 #金型 #樹脂材料 #耐食性 #耐摩耗性 #化合物皮膜

研究論文

水系泳動電着と無電解めっきの二段階法によるNi-P/黒鉛複合めっきの作製

著者:福岡県工業技術センター 中野 賢三、他

内容:Ni-P皮膜に黒鉛を複合化しためっきの成膜技術に関する論文。高耐食性の電気接点用めっきへの利用を想定。1段目の泳動電着によって黒鉛を基材表面へ吸着させ、その後無電解めっきを用いてNi-Pを析出させる。

キーワード:#無電解めっき #複合めっき #黒鉛 #泳動電着 #電気接点

アノード酸化による高密着性アルミニウム表面の作製

著者:㈱UACJ 中島 大希、他

内容:樹脂などとの密着性向上に利用されるアルミニウムのアノード酸化膜に関する研究。処理条件を変えて、アノード酸化膜のポーラス構造がどのように変化するか、密着性へどのように影響するかを評価。

キーワード:#アルミニウム #アノード酸化膜 #ポーラス構造 #マルチマテリアル #密着

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