おっぱい。

東京生活最後の日。感慨深い。

生まれ育ったわりになんの思い入れもない街、京都。
私にとっての覚悟の街、東京。
2つの京で、私は何してるんだろう。

ぴったり2カ月前の1月4日、東京に初雪が降った日、こっちにきた瞬間から、というかその前日の荷物をパッキングしてる時から、ずっと京都に帰りたい。
21年間ずっと碁盤の目に埋もれて生きてきた私は、今回初めて異国の地で生活をしてみた。初独り暮らし。

こっちにきてしばらく(一ヶ月くらい?)は寂しさと不安とストレスで酒をあおり煙をふかし泊めてくれた先輩に慰められ泣きながら寝落ち、を繰り返してた。笑
我ながら笑ってしまう。これだけ聞いているとアンニュイな印象になってしまうかもしれないけど、実際はだいぶ悲惨だったと思うw

東京の街はどこでもほんとに明るい。ずっと明るい。なんか、そんなに頑張らなくていいんじゃないの?って思うくらいずっと光ってる。いつか電池が切れないといいね。
新宿なんかはネオンが煌々と光ってて昼間より明るいとさえ感じるし、なぜかずっと人通り賑やかだし、車も途切れない。
都会、車線数多すぎじゃない?それに、どこでも道が広い。全部の建物が高い。人多い。店多い。情報多い。アイドル多い。色も形も思惑誘惑も、多い。

めちゃくちゃ疲れる。いちいち察知して考えて吟味してたら、こっちの身が持たん。
都会人、どうやって処理してんの?
情報量多すぎて処理しきれないから歩き回ると疲れるし、大体の観光地はすでに回ったし、昼過ぎに家を出てからは喫茶店でコーヒーを飲みながら読書。

「心が死ぬってこういうことか~」

別に感動しないわけじゃないし、持ち前の有り余る感情は健在。だけど、どこか落ち着いて冷静で客観視していて(前からそういうとこはあるんだが)、スクランブル交差点を渡る私の目には何も写らない。耐久性、上がった気がする。

心が死ぬ≒強くなる

なるほど、都会人は強いわけだ。
立体迷路化した渋谷駅を、自分の目的の改札口だけを真っ直ぐ目指して足早に歩く都会人たちは、たしかに負けん気強そう。
私も少しは都会人に近づいただろうか。嫌ではないけど、あまり嬉しい気もしない。
私は弱くても脆くても、心が生きてる人間でありたいなぁ。でもこの世界で生き残るには強くなりたい気もする。強くなりたいなあ。矛盾人間。

私はこの2カ月で挫折と失意と意欲と疑惑を得たような気がする。

『砂の家』で色んな発見と出会いを得たし、『マクベス』が中止になったことで舞台に立てることへの感謝を改めて痛感したし、被写体活動を始めて見られ方へのアプローチが具現化したし、自称ギョウカイジンたちに会ってやっぱり信用出来ない業界だなと再確認したし、とめどない情報の波の中で未知との遭遇が耐えなかったし、年々1日が短くなる21歳、久しぶりに長い2カ月だったと思う。

覚悟の街、東京。
どんどんアップデートされて使い捨てられる社会の中で、変わらない自分を大切にし続けられるだろうか。
鉄格子みたいなコンクリートの棒に囲まれながら循環されない使い古された空気の中にいると、迷いと焦りと嫌悪感とがミックスジュースしていたたまれなくなる。それを払拭できるまでまだまだ足掻こう。そもそも足を掻けてさえいないのかもしれないけど。

次の東京生活はもっと上手く、もっと楽に、上辺で暮らせる。

note書いてるとさぁ、なんか真面目になってくるのよ。根が真面目だからさ。やだよねえー。

おっぱい。

ばいばい東京、またすぐに。

p.s.
都会にありがち。
・エスカレーターめちゃくちゃ速いがち。
・エレベーターも速いがち。ヒュンッッ。
・38階とかいう概念ありがち。
・だいたいの交差点スクランブル化しがち。
・思ったより自然公園多いがち。
・んでもってその公園が大きすぎがち。森。
・量販店階数多すぎがち。6階建てのZARAなにやつ。
・頑張って標準語しゃべりがち。
・でも都会人「喋る」じゃなくて「話す」っていいがちだからすぐバレがち。
・金晩のホームにゲーしたあとありがち。
・めちゃくちゃ陽キャにみえる美容師さん実はわりと陰キャの変人がち。
・たまに色んなインパクトありすぎな人とすれ違って思わず「え?!」って声出がち。
・出稼ぎトラックバニラがち。
・けっこう関西弁聞きがち。
・見かけるコンビニは大体ファミマがち。
・駅にあるのはNewDaysがち。緑好きなんか!
・「京都出身です」に対する第一声「いいですねー京都」がち。

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