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月刊プレイリストボーイ2021年9月号

【9月のプレイリスト】

01.To Be Young,Gifted and Black/ニーナ・シモン
02.Sing For You/トレイシー・チャップマン
03.Moonlight Shadow/マイク・オールドフィールド
04.Billy Jack/カーティス・メイフィールド
05.レインメーカー/カーネーション
06.Don’t Punk Out/バッファロー・ドーター
07.Walking On The Moon/ポリス
08.Watermelon Man/モンゴ・サンタマリア
09.Ni Na La/Solas
10.月夜のピクニック/臼井ミトン
11.Take My Hand,Precious Lord/
マへリア•ジャクソン

【メモ】

映画「サマー・オブ・ソウル」の余韻に浸りまくりの9月。ニーナ・シモンの勇姿とともに、ニューヨークタイムズでの表記を「ニグロ」から「ブラック」にあらためさせた黒人女性ジャーナリスト、シャーレイン・ハンターゴールトのエピソードを思い返す度、胸の真ん中が熱くなる。

ニーナ・シモンからの連想でトレイシー・チャップマン。社会派の黒人女性シンガーという括りだけではなく、悲しさも悔しさも勇気で包んだようなアルトヴォイスにも、通じるものを感じる。もしかしたら世界一好きなシンガーはこの人かも知れないと、あらためて聴いて思った。

月に纏わる曲もチョイチョイはさみたくなる。マギー・ライリーの声も秋の夜長にはいい。間奏のクリアトーンの方のギターソロが好き。

スライではなくてカーティスなのは、秋にはこっちの歌声の方が合うから。とはいえ、この曲が入ってる「There's No Place Like America Today」も不遇な黒人社会がテーマのアルバム。これくらい音数が少ない方がクールで良い。

カーネーションにはやっぱり矢部さんのドラムだ。…というかこの人こそ世界一好きなドラマーかも。9月は直枝さんも太田さんも新型ウィルスに感染してしまって、ちょっと心配したけど、今はお2人とも回復された様子。退院後、自宅療養されていた直枝さんが「手当たり次第に大音量でレコードをかけてる」とSNSに投稿されているのをみて、「そう来なくっちゃ!」と思った。

バッファロー・ドーターの新譜から。ニューウェーブディスコ的な曲。80’s風味でありつつも絶対に古くはしない。とにかく最高。

「Walking On The Moon」で思い出したけど、アポロ月面着陸の1969年7月20日は「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」の開催日でもあり、「白い野郎は優雅に月なんか行きやがって!」みたいに反感をあらわすシーンも映画の中に出て来てたな。

そんな「サマー・オブ・ソウル」からさらに一曲。この曲を知ったのはハービーハンコックの「Head Hunters」だったので、相当変な曲という印象だったけど、モンゴのラテンバージョンは適度にアーシーで好みな味付け。その昔、黒人のゲットーには夏になると「Water melon Man=スイカ売り」がスイカを売りに来てたという。アイスより安い夏のおやつ。

アイリッシュアメリカンのバンド、Solas。ケルト系音楽が持つお祭りのようなグルーヴに身を任せると元気が湧いてくる。

芸達者の臼井ミトンさん。この曲、イントロは「Fool On The hill」。メロトロン、ストリングス、ドラムのフィルは「Strawberry Fields Forever」。ギターソロは「Something」そうやって聴くのも楽しいね^ ^

最後も「サマー・オブ・ソウル」関連。1968年、キング牧師の葬儀でマヘリア・ジャクソンが歌った「主よ、私の手を取ってください」という歌。ゴスペルはJesusありきの歌だけど、関係なしに聴いてもいいよね?こんな素晴らしい歌。


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