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ToDoリストを英語にする

冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

さて、日本に帰ってくるといきなり英語のインプットが減ってしまったなぁと思っている村上です。

それで今日は僕が10年ぐらい前にやっていて、仕事に関する語彙がとても増えた学習方法について書いてみたいと思います。

それは「やることリストを英語で書く」ということです。その時は確かまだ僕はベトナムにいたと思うのですが、その前に8年近く暮らしていたモンゴルと違って、僕は現地の言葉が結局仕事で使えるレベルには上達しなかったので、日本語の通じないベトナム人とは英語でコミュニケーションをしていました。

それで、その頃からやることリストを英語で書くようにしたのです。これは読み書きしか使わないので、もちろん会話力の上達には全く貢献しなかったと思いますが、少なくとも仕事に関する語彙を増やすのにはとても役に立ったのではないかと思います。

これが役に立つのは、主に3つの理由があります。

一つは自分に必要な表現を集中的に学ぶことができ、逆に言うと自分に必要のない表現は全くそのリストの中に出てこないということです。これはとても効率的な教材になります。
もちろん自分でやっているだけですから、分からない単語は辞書で引いたりしなければいけないのですが、耳で聞いてはわかるけど、自分の表現語彙の中には入っていないような単語はこの時期にかなり大量に理解語彙から表現語彙に移行することができたのではないかと思います。今頭の中に思い浮かべることができるのは「annual plan」(年間計画)というような表現もその中の一つですね。

そして二つ目は、上の理由とちょっと重なるのですが、自分に関係がある内容なので、その単語にたくさんのフックがあるということです。「フック」というのは一つの単語などを記憶する時にそれに関わりのある他の記憶です。仕事上のやることリストですから、それがどのプロジェクトの誰とやる内容で締切がいつかとか、そういうたくさんのフックがその単語の文脈の中にあるのです。これが例えば市販の単語帳の「重要英単語3000語」とかそういうまったく文脈のない単語だったり、あるいは例文が一つだけあったとしても、その例文に出てくる登場人物が自分とは全く関係ない場合などに比べてもはるかにフックが多いのです。

そして、3つ目は1日に何回かそのやることリストを見るので、復習する頻度が高くなるということです。例えばトイレに入っている時にそこで勉強しようかという気にはならないと思いますが、「次の仕事なんだっけ」と思って「やることリスト」を確認するようなことはどなたにでもあるのではないかと思います。

そして一番重要なことは、この方法は特に海外に行かなくても日本でもできるということです。日本でも皆さん「やることリスト」のようなものは作っていますよね。それを英語にすると、このように自分に非常に関連性があり、かつ何度も一日に振り返ることができ、そしてフックが多く記憶しやすい教材を作ることができるのです。実は僕もカナダから帰国してから英語力の低下が非常に心配なので、いつの間にか日本語に戻っていた「やることリスト」をまた英語にして、英語の維持に努めたいと思います。

そして冒険は続く。

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