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むらログ

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#第二言語習得

読解における教師の最後の役割

冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか? さて、今日は、読解の授業では「かつての教師が行っていた言語に関するさまざまな説明や支援などはICT で代替できるようになっている」という事実を踏まえて、現代ではそれは必要なく、むしろ「言語的に明示されていない意味などを説明することが人間の教師に残された最後の仕事なのではないか」ということを書いてみたいと思います。たとえば元ネタが分からない時にその意味を教えてほしいということです。 【なぜ読解限定なのか】

偽りの達成感

冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか? さて今日は語学学習アプリの Duolingo と LLN(Netflix で日本語を外国語を勉強するChrome の拡張機能)の二つをやってみて考えたことを書いてみたいと思います。 【Duolingo】まず最初に Duolingo について話します。このアプリで日本語を勉強している人が1200万人ぐらいいます。国際交流基金の海外日本語教育機関調査の日本語学習者の数が350万人ぐらいですから、世界中の学校

これから VR の事を勉強してみたい教師の皆さんへ

冒険家の皆さん、今日もモーフィアスに差し出された赤い錠剤を飲んでVRの世界から覚醒していますか? さて、これまで VR のことを5回に分けて書いてきました。まだまだ書きたいこともあるのですが、 VR 以外にも書きたいことがたくさんあるので、とりあえずこれを持って一段落したいと思います。 最後に皆さんにお伝えしたいのは、 VR に興味を持った日本語教師の方が、どのように情報収集をするかということです。 【日本国内のVRゲームセンター】何度も申し上げていますが、 VR はまずご

運動感覚的言語学習とTPR(VR で教育効果が高まる理由2)

冒険家の皆さん、今日も無限の剣製でエクスカリバーを投影していますか? さて、昨日の記事ではどうして VR に教育効果があるかという理由の一つとして、「没入感」をあげました。今日はもう一つの理由として、「体の動きと直接つながっている」ということはあげたいと思います。専門用語でいうと「運動感覚的言語学習」というものです。 【運動感覚的言語学習とは】この運動感覚的言語学習というのは、どのような VR 空間でも使えるわけではありません。例えば360度の動画を撮影して、 VR ゴ