ワイドなインターネット。

 以前、会社の祭りごとに司会を務めた後だった。「喋りめっちゃ良かったけど、何かしてた……? 例えば、ゲーム実況とか」
 ぴくりと眉が上がる……事は無く、その事を聞いた方は同じ現場の先輩で、お互いボカロやアイマスが好きだと知っている仲だ。
 ただ、インターネットにどっぷり浸かっている事は伝えてなかったのでそんな切り口にはびっくりはした。まぁこの人ならいっか、と思い昔ニコニコ生放送をしていた事を伝えるとこえ部や実況者の話などにも広がり少し盛り上がったのだ。
 あの時有名だった放送主の話や、全盛期だったであろうボカロの話など行い(こんなイケメンがあの時のニコニコに居たのか……)としみじみ思ってしまった。
 あまり職場でプライベートな事は話す、聞く事はしないようにしていたが、その先輩は唯一歳の近い同性で頼れる人だったのでこうやって心の距離が近くなるのは嬉しく思う。何よりその人の配偶者の方とも以前の職場で頼りにさせていただいてたので夫婦揃ってそういうのが好きだったことにちょっと驚きはしたが嬉しくもあった。なんせ美男美女なので……。
 そんな話の後、インターネットの話題を中心に話していたが自分の浸かり具合が異常な事は自他共にわかっているので常に相手の話題を汲み取り、何か面白い話がないかと記憶を掘り起こしていた。
 タイトルを知っているFPSなら空爆のやり方や当時強かった武器を上げると相手も懐かしい、アレはすぐに修正されるべきだった、などのってくれていたのだ。

 そうやって会話する中考える。インターネット文化はどうしても地方や自分の職種だと通ってる人が少ないのでまずその話が出来たことに感動を。そしてその中で自分が通ったゲームやサイトの話が出来たことに更に感動を。同じ見た目のオタクくんぐらいしかわからないような話も共通話題に出来て良かったなぁ、と。
 大っぴらに言いづらい環境な為、こういう人とはいい関係性を保ちたいものだ。本当ならば後輩などが出来た際にも自分はオタクだよ〜と教えてあげたいのだがその後輩はまだ当会社には来ない。
 ありがとうインターネット。僕はまだ、電子の海を漂うオタクであり続けるよ。

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