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Advanced Squad Leader (ASL) 勝利への道:戦術探究 理論編-狙撃兵対策

敵の狙撃によって、こちらの9-2指揮官が頓死し、スタックする分隊たちも総崩れになる……。

こうした悲惨なアクシデントが起こると、直前に致命的命中によって敵の重戦車を撃破した記憶も吹き飛び、狙撃のリスクを過度に重く見てしまうものです。

狙撃のリスクは、実際のところどれほどのものなのでしょうか。確率論で見ていきましょう。

相手が防御側で、そのSANがごく一般的な4だとしましょう。SANのDRを出した後に振ったdrが1の場合を仮に“致命的な狙撃”、2の場合を“軽微な狙撃”と呼ぶことにします。

まず、4のDRが出る確率は、36分の3、約8%です。

さらにdrをして、致命的な狙撃となる確率も軽微な狙撃となる確率も同じ、各々1/6です。つまり約1%です。つまり、どちらかの狙撃が起きる確率は2倍の約2%。

もし1ターンの間に、TH、MC、TC、IFT、築壕DRを合わせて10回DRしたら約20%。ゲームが6ターン続くものであれば、表・裏ターンあわせ12×20%=240%となり、2~3回の狙撃を受ける計算となります。大がかりなシナリオだと、DRは10回では済まないので、5回くらい起きることは覚悟すべきです。

これをどうするか?

初心者の場合、気にしないというのも手です。稀に起こることを重視しすぎるバイアスはほっぽり投げ、それ以外の要素に脳力を充てるのは、前向きな考えです。そもそも、致命的な狙撃は、全狙撃の1/2回しか起きません。

一方、稀ではあっても狙撃を最小限の悪影響にとどめる努力もありです。経験を積んだ、大きなシナリオ好きのASLerなら、狙撃対策を考慮するのも悪くありません。

対策その1:狙撃兵には狙撃兵

対策の一つめとして挙げるのは、ゲーム開始時に、自軍の狙撃兵マーカーを敵の狙撃兵マーカーのできるだけ近くのTEMのないヘクスに置くことです。つまり、自軍の狙撃兵が的になる確率(と同時に、こちらの狙撃で敵のSAN値を下げる確率)を最大限に上げます。初期配置後、先に防御側が狙撃兵マーカーを置くので、それは容易です。

ゲームが進行して、狙撃兵マーカーが遠くに行った場合、自軍が有効な狙撃drの2を出した際に、自軍の狙撃兵カウンターを、敵狙撃兵マーカーに再配置しましょう。

何か事情や考えがあって、自軍の狙撃兵を別の目標に当てたい場合はこの限りではありません。

対策その2:狙撃兵のそばのユニットから順に射撃

こちらからの射撃は、敵狙撃兵マーカーに近いユニットから行うという手もあります。仮に敵の狙撃が起きても、すでに射撃を済ませたユニットが標的になる確率が高くなります。そして最後に射撃を行うのは、狙撃の対象にはならないBU状態のAFVです。

同様に移動フェイズでは、絶対に狙撃を受けたくないユニットから移動を行います。

ただし、このゲームは、撃つ順番や移動の順番が重要なことが往々にしてあります。これにとらわれないようにしましょう。

対策その3:低価値ユニットを差し向ける

一番有効な方法は、以下のユニット1個を敵狙撃兵マーカーの近くへと移動/潰走させて、それを潜在的な標的に仕立てることです。

・ダミースタック
・HS
・(撃破されたAFVから脱出した)車両操作班
・回復の可能性の低い混乱ユニット
・負傷して+1修整となった指揮官
・主武装が故障したCE状態の軽戦車や装甲車

狭いマップにユニットが込み入った戦いでは、有効度は激減しますが、ともかくやってみる価値はあります。

追記:スタックが狙撃を受けたら、対狙撃兵チェックの是非を必ず検討しましょう。

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