【雑感】兵庫県百条委員会視聴について

2024年9月6日に兵庫県の百条委員会が行われた。Youtubeでたまたまオンライン放送されていることに気づいたので、視聴してみた。従前より、興味のあるテーマだったので、内容を見た感想などをまとめてみる。

本日の争点は以下2つだった認識。特に後者の部分で今回自分の勉強になる部分もあったのでまとめたい。
・知事が贈与の依頼を自治体や企業にしていたことの事実関係(いわゆるおねだり)
・公益通報者を処分したことの妥当性について

兵庫県(斎藤知事)の主張

斎藤知事は本日の百条委員会や過去の記者会見の中で、「元県民局長が出した文章は、真実相当性がなく、誹謗中傷や嘘が多いと思っており、「公益通報」に当たらない、そのため処分を検討していたと言っている。法律上問題なく粛々と進めていたので、県としての対応に問題はないという答弁を繰り返している。

百条委員会の主張

一方で、百条委員会からは、公益通報者保護法に詳しい有識者の意見も反映しながら、「そもそも今回の文書は、公益性があろうがなかろうが、公益通報者の探索をするべきではなく、文書の正当性の確認をしないまま、元県民局長を処分したことは、法令違反にあたる」という見解を述べた。

斎藤知事は繰り返し道義的責任はなく、特に重要なのが法律的な責任で、そこは裁判になっても勝てるように弁護士とも相談しながらしっかり対応を進めていたということであるが、そもそも法令違反の可能性が非常に高いということが今回の裁判の中で示されたものと認識した。

結論

上記を客観的に見ると、斎藤知事、及び兵庫県は法令違反をしているので、たとえ知事本人にその認識がなかったとしても結果的に違法な対応をしたことになるのかなと思った。

ちなみに、公益通報者保護法を見ても、直接公益通報者の探索の禁止というのは条文に見れなかったが、(自分が読み取れていなかっただけかも、、)

下記の「公益通報者保護法に基づく指針等に関する検討会 報告書」の中では、通報者の探索は防止するべきと記載がある。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_partnerships/meeting_materials/review_meeting_003/assets/review_meeting_001_210421_0001.pdf

動画のタイトルはあれだが、以下の動画も参考になった。
https://www.youtube.com/watch?v=84DotWr_240&t=310s


パワハラやおねだりもひどいが、そこはどこまで真実なのかははっきりわからないので置いといて、公益通報者の保護を怠った責任から、今回の一連の騒動は斎藤知事及び兵庫県に相当の責任が発生することは免れないものと思われる。

その他感想

正直昨今すぐにパワハラ、モラハラという言葉で上の人を攻撃する風潮も行き過ぎているのかなとは思っている。その風潮な中至らない部分含めて色々注意してくれる上司などは、貴重な存在だと思っており、日々仕事で色々言われることも感謝してもいる。しかし、今回のパワハラは、色々出ている証言が本当だとしたら、自分がこのひとの部下だったら相当に嫌だろうなと思う。

また、近年市議会などと対立し、威勢よく吠える首長が人気になるというシーンを目にすることが多い。全部がそうとも言えないが、よく人を見極めて投票しないと今回のような県政を停滞させる首長を選出することになると思うので、有権者として改めてきちんと政治家の言動を見ることは重要だなと思った。自分も兵庫県出身ということもあり関心が高いが、自分が住んでいる自治体でいつ同じようなことが起こるかはわからないことを肝に銘じておきたいと思う。


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