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私の純猥談 超短編「思案」

僕の苦しみを誰も知らない。
朝起きて何をしたとか、殆どどうでもいい情報が忙しなく通知される。
その中に、僕の目指す物は何一つとしてない。とは言っても、僕もその中の一部でしかないから、たくさんの通知に埋もれてしまう。
今日も君からの答えは聞けそうにもない。否、正確には君からの返信すらまだない。その答えだけで、君と僕の関係は一目瞭然だ。
君の日常すら、僕にはわからない。
昨日何をしたとか、どうでもいい話題ですら皆無なのだ。きっと、僕以外の事で君のナカは埋め尽くされているのだろう。
どうして、君が良いのか。どうして、君じゃなきゃ嫌なのか。自問自答しても明白な答えは出てこない。ない答えを必死に証明しようとしているけれど、君の前ではIQが極端に低くなる僕には、出来ない事のようだ。
答えを探すのに疲れて、いれた事を忘れた珈琲を一気に流し込んで、もう一度考えてみても、答えは殆ど出てこない。
この消極的な僕に、神様はどんな罰を与えるのだろうか。冷めた珈琲の苦さが舌中に広がる。無意味な事は、もう辞めよう。昨日も誓ったばかりだった。

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