見出し画像

好きを並べ続けるだけ

 すごい前に下北で観たthe dayとドレスコーズの2マン、演者みんなでかいから後方にいても観れたの良かった。竹中直人がゲストで出たのも最高だった。誕生日に渋谷タワレコであったドレスコーズの1のインストアも最高だった。今はなきゴールデン街劇場で延々新宿の成り立ちについて喋る志磨遼平を観たのも良かった、音楽やる私の好きな人間達は大抵ステージ上では所狭しと動くのにステージから降りると本当に穏やかで慎ましくて優しくて根が真面目なのだ。好きな音楽と好きな人柄が一致していると私はとても嬉しくなる。

子どもの頃の夢は本屋さんだった。叔母がレンタル漫画屋(その頃はネカフェやゲオや蔦屋のように漫画を店で借りるなどの文化に乏しく、繁盛していた)で働いていた影響だ。絵を描くのも好きだったが、漫画家や画家になろうなどとは微塵も思っていなかった。ただ週6ほど膨大な量の漫画に囲まれて仕事をしている叔母を羨ましく思った。歌を歌うのも好きだった、日本舞踊も、書道も。ピアノは嫌いだった。習っていたのがピアノではなく、三線や大正琴だったら或いは、、ないか。音楽の専門学校には行ったし、日舞は名取りの話もあったが、私はただ自分が楽しくてやったことが上手になっていくのを面白がっていただけで目指すところはなかった。ハタチをこえて夢とは言えなくなったが、まだなんとなく本屋地味にいいな、と思っていた。

好きな食べ物についてというのは、存外話題に上がる。食事への興味が乏しかった身としては大変困る話題で、かと言って相手も軽い話題として上げただけのそれを目の前で熟考されても困惑するだろう。という私なりの思いやりから、当たり障りない「肉じゃが」と答えていた。肉じゃがは好きだが、死ぬまで肉じゃがが食べたいわけではない。そして思いついたのがアスパラの塩茹でである。アスパラの塩茹でなんて、主食であっても添え物であっても無限に食べられるのではないか?最適解である。何と言ってもヘルシーだ。

好きなものの話。きっとまだある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?