その3 引き算
次は引き算です。
実際は黒石だけで良いのかも知れませんが、白石も使って説明することにします。
問題1: 5ー2 はいくつ?
![](https://assets.st-note.com/img/1718436759716-0H20dFozbQ.jpg?width=800)
黒石だけで表現すれば、5個の黒石を並べて、右から二つを取り除けば良いのですが、ビジュアルにちょっと5と2という数字が出ることを強調するために、白石さんにも出番を与えてみましょう。
上記のように並べて、こういうルールにしましょう。
黒石さんと白石さんが交わると、消えてしまう。
もしくは、白石さんは黒石さんを食べてしまう。食べると死んで消えてしまう
こう考えてみましょうと言ってみましょう。
5 ー 2
を碁石で表現すると、
5個の黒石と2個の白石を並べたらどうなるという話です。
![](https://assets.st-note.com/img/1718436760497-mfA0Cv2cZs.jpg?width=800)
で、こうなります。
白石さん二つが、黒石さん2つとペアになります。
で、白石さんが黒石さんを食べてしまいます。
で、白石さんも死んでしまうので、右の4つは取り除いて、
![](https://assets.st-note.com/img/1718436759961-iESA0V9gO0.jpg?width=800)
結果、こうなります。
数えてみると、黒石3つが残りました。
なので、
5 ー 2 = 3
となりました。
問題2:12ー3
次に桁を超えた引き算をやってみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1718437364386-MsRrCJfZhP.jpg?width=800)
12から3を引くので、碁石で表現すると、こうなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718437364940-L3inEl2mCJ.jpg?width=800)
碁石を使うと簡単ですね。右の黒石3つを分離して、白石とセットにする。
白石さんが、黒石さんを食べてしまうので、左の黒石さんだけを数える。
1、2、3、4、5、6、7、8、9
答えは9となります。
数式にすると、
12 ー 3 = 9
そのものなんですが、どうも数字からは、直感的にはわかりませんね。
そこで、そろばん方式にしてみようとすると、困ったことが起きます。
もう一度、12−3 に戻ります。
12を10と2に分けた上で、 10を5と5に分けます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718437366112-zYsW4GajBs.jpg?width=800)
で、右の2つの黒石に白石をぶつけると、白石が余ってしまいました。
さて、困った。
数式にすると、
= 12 ー 3
=(5 + 5 + 2 ) ー 3
= 5 + 5 +(2 ー 3)
ここで、2−3がマイナスの数になるので、小学生では解けません。
これが困った正体ですね。
なので、
![](https://assets.st-note.com/img/1718437367027-oQ1oJAAnlV.jpg?width=800)
ここまで戻りまして、白石さんをぶつける相手を変えましょう。
右の2の黒石に白石さんをぶつけるのではなくて、
![](https://assets.st-note.com/img/1718437367882-qDTmUjda2B.jpg?width=800)
このように、5の黒石さんにぶつけてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1718437368702-10giMVnw0r.jpg?width=800)
すると、下の白石さん3つが黒石さん3つを食べて、死んでしまうので、こうなります。下に黒石が2つ残ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718437369309-WWpslrp1sM.jpg?width=800)
下の黒石を右に持ってきます。数えると4つ
左の5と足すので、
5 + 4 = 9
で計算ができました。
大人向けに数式にしますと、長いですが、
= 12 ー 3
=(5 + 5 + 2 ) ー 3
=(5 + 2)+(5 ー 3)
=(5 + 2)+ 2
= 5 + (2+ 2)
= 5 + 4
= 9
というわけで、またしも、簡単な数式のみで計算できるようになりました。
計算に慣れてくると、12ー3=9 というのはパッと出てくるのかも知れませんが、慣れるまでは、パッとは出てこないでしょう。なので、ゆっくり考えて、順々にだどって答えに辿り着けば良いと思います。
では、難問に聞きます。
問題:12ー8=?
まあ、これも碁石があると簡単なのですが、
![](https://assets.st-note.com/img/1718438383240-6SSzk6lcFU.jpg?width=800)
なんか大体わかってしまいますが、上記のようになります。
左の10個に白石をぶつけます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718438384438-3mgpngJXI4.jpg?width=800)
ぶつかって、なくなるので、右に黒が4つ残りそうですね。
数式で言うと、
12 ー 8
=(10 + 2)ー 8
=(10 ー 8)+ 2
= 2 + 2
= 4
問題が悪いかな。まあ、解けちゃいますね。
でも、10−8を回避するようにすると、違う考え方もありますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1718438385057-u73G7ppXrP.jpg?width=800)
まず、12を 5と5と2に分ける。
8の方も、5 と 3に分ける。
すると上のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718438386150-MJQzUiMwF1.jpg?width=800)
まず、白の5個の一団を、黒の5個の一団にぶつけます。すると、5の双方が消えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718438387178-02iyL2HWOT.jpg?width=800)
残った図がこちら。白い3つは、上に当てると残ってしまいそうなので、違う方に当てましょう。左の黒石5個に当てます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718438388630-fQ04PhX933.jpg?width=800)
するとこうなります。
白石3つ黒石3つがなくなって、
![](https://assets.st-note.com/img/1718438388951-j2vPIv56IW.jpg?width=800)
黒石2つと元からの黒石2つが残りました。
![](https://assets.st-note.com/img/1718438389300-sMxylZJpnj.jpg?width=800)
で、黒石は4つ。答えは4
数式にすると、
12 ー 8
=( 5 + 5 + 2)ー (5 + 3)
=( 5 ー 5)+( 5 ー 3)+ 2
= 2 + 2
= 4
こちらだと、一桁同士の引き算で全部解けます。
ちょっと高度な23ー19=?
そろそろ、大軍を扱ってみましよう。
23ー19=?
写真にすると迫力が出てきます。黒軍と白軍、どっちが勝つのでしょうか?
両軍、並べてみるとこうなります。パッと見、よくわかりませんね。
![](https://assets.st-note.com/img/1718439201780-B0sHd3EySh.jpg?width=800)
白石としては、上の10を黒石の上の10にぶつけることにしましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1718439202678-fLao88bUlc.jpg?width=800)
ぶつけました。上は白石、黒石共にいなくなります。
黒軍の下の3は白石にかないそうもないので、黒石10の上を応援に呼んで、戦ってもらうことにします。黒軍の10に白石をぶつけます。
![](https://assets.st-note.com/img/1718439203241-Y1Wm4A96Q5.jpg?width=800)
すると、黒軍の10が一つ余りそうです。白軍、全滅です。
![](https://assets.st-note.com/img/1718439204076-0BuaE0sT9i.jpg?width=800)
10のうち、残った黒石が右にあります。これらを寄せ集めると、
![](https://assets.st-note.com/img/1718439204850-daTIy59GoU.jpg?width=800)
4つになって、答えは4。
数式にすると(マイナスの処理が出てくるので、子供に数式の説明は不要です)
23 ー 19
=(10 + 10 + 3) ー (10 + 9)
=(10 ー 10 )+(10 + 3 ー 9)
= (10 ー 9) + 3
= 1 + 3
= 4
黒石は足りない時に、10の援軍を借りてくると考えると、繰り上がり関係も理解できるのでないかと思います。
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