その6 掛け算と九九
次は掛け算です。
九九を覚えるのは計算をするためには早くて大事ですが、掛け算の本質とは異なるものだと思うので、九九の暗記を最初に強要するのはよくないのかも知れません。まあ、最終的には覚えたほうが計算が早いのですが。
掛け算の意味と交換法則
掛け算は、束をいくつかにするというので良いと思います。
例えば、
3 x 2
3の束を二つ。全部でいくつあるでしょうということで、
碁石を3つの列を二つ並べるという意味になります。
数えてみると6個です。
これくらいなら数えられますね。
形は、長方形になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718441848503-v6ROQl8xDW.jpg?width=800)
3 x 2
と
2 x 3
の関係というものがあるのですが、答えは石の数です。
横 かける 縦 ということにしてみましょう。その時に、碁盤を90度回転させてみます。さて、どうなりますか?
![](https://assets.st-note.com/img/1718441849042-yhmOkOS8jh.jpg?width=800)
こうなります。
碁盤には手を触れますが、碁石には手を触れていないので、碁石の数は変わるはずがありません。なので、
3 x 2
= 2 x 3
であり、掛け算は順番を変えても、答えは変わらないのです。だって、碁盤を回しても、碁石の数は同じだからね!
もう少し大きい数の掛け算
![](https://assets.st-note.com/img/1718441849466-WhxeM5CdbD.jpg?width=800)
で、もう少し大きい数にいきましょう。この碁石は12個あります。
四角形に並べようとすると、まずは、こうでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1718441850757-33ErTfsxHP.jpg?width=800)
12 = 6 x 2
四角形になりました。6の束が二つで、12です。
違う形もできまして、
![](https://assets.st-note.com/img/1718441850902-EjKvOZxVgA.jpg?width=800)
4 x 3 という形にもできます。
色々な形にできるというのが、その後の数学力につながると思うので、碁石で掛け算を頼んでいただければと思います。
九九がないと数えるのは面倒くさい
正直、3 x 2 ぐらいであれば、「覚えなくても数えるもんね。なんで九九なんか覚えなきゃいけないのさ。暗記が苦痛だわい」と思う小学生も多いことでしょう。
では、8の段でやってみましょう。
8を並べるとこうなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1718441851563-UF5gBE5yEq.jpg?width=800)
このくらいなら数えられそうですが、
8 x 8
並べると大変なんですが、並べてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1718441852371-crYljCsfCP.jpg?width=800)
結構、並べるのに疲れました。
これ、1から数えてみます?数える気にもなりません。
数えさせてみましょう。
なんか油断すると間違えちゃうよね。
でも、九九を覚えると一瞬でわかるんですよね。「ハッパ六十四」で64とわかるんです。九九ってすごくない?
しかも、一列取ったら幾つでしょう?また数え直すの地獄です。
でも、九九を知っていれば、「ハチシチ五十六」ですから、56とわかります。
また、君、1から数えるの?しんどくない?数え間違えちゃうんじゃない?
確か、漫画の横山三国志において、諸葛亮だか龐統が兵糧を一瞬で数えるシーンがありますが、あれって、掛け算なんですよね。昔は、兵糧を一つ一つ数えていて膨大な時間がかかったんですが、掛け算一つでポンと計算して、一つ一つ数える必要がなくなった。これが掛け算の凄みなんです。諸葛亮すげーってみんな思ったわけです。
もう、九九なんか、覚えてしまった方が楽だよね。
ゆー、覚えちゃいなよ (あ、これ、禁句でしょうか)
という感じで、九九の便利さを教えてあげたらいかがでしょうか?
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