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自分だけの地図を描く ~ マスターピース

マスターピースとは 非常に批評的な価値が高いとみなされ、特にある人物のキャリアの中で最も優れているとされると考えられている創作物、または傑出した創造性や技術、出来栄えからなる作品のこと。

SCANDAL / マスターピース

突然だけど、僕はガールズバンド『 SCANDAL 』が大好き。言わずもがな、日本が世界に誇るガールズバンドです。彼女達の素晴らしさはいずれこのnoteにたっぷり書こうと思っているのだけれど、今日は、そんな彼女達が2019年に発表した『 マスターピース 』という楽曲の歌詞を、まず冒頭に紹介したいと思います。

はじまりの合図はいつでも 突然鳴り響いて
走り出す鼓動 もう止められないわ
例えば 意地悪な誰かに笑われたとしても
鈍感で純真なフリして挑みたい
待ちわびたときは今!新しいドアを開く
凍りついた心を溶かしてくれるメロディ
口ずさんで 君にも届けたい
風に乗って飛んでゆけ 季節に咲く花のように
揺れながら探してた 歓びに出会える歌を 忘れないで
いくつもの日々を超えて 宝石になる君の涙
夜に置いてきた 願い事を迎えに行こう
眩しく輝いてる朝陽の方へ
雨上がりの空に虹が架かるとは限らない
でも俯いてばっかじゃ見逃しちゃうわ
要はどんな瞬間もヒントにできる無限の想像力
more 準備万端 please me! please me! 神様
間違いも正解もない 自分だけの地図を描く
積み上げてきたものを壊して辿り着いた 景色がある
伝えたい 叶えたい 守りたい 嘘じゃない
目指してた未来まであと少し
弱気な自分に負けたくないよ
何万回だって光に手を伸ばそう
世界中に飛んでゆけ あなたに歌ってるよ
胸一杯に溢れだす 生まれたての歓びを
抱きしめて
いくつもの日々を超えて
歌えるよ いま この “マスターピース”
夜が終わったら 願い事を叶えに行こう
どこまでも続いていく 旅路の向こうへ

はじまり ~ 再デビュー

2008年、制服で歌う女子高生バンドという謳い文句で売り出され、デビューした彼女達。元々は同じダンスボーカルスクールに通っていた女の子4人が「バンドをやらせてみよう」という大人達の商業的企画で、マーケットに乗せられる形が始まりだった。楽器もできないゼロの状態からスタートし、曲も自分達でつくれなかった。でも、大阪城でのストリートライブから始めて海外にも出かけて行って着実にファンを増やし、認知もされ出してゆく。

そのうち楽曲も自分達でつくるようになり、今では全ての曲を自分達でつくっている。ガールズバンドとしては史上最短で武道館公演も果たし、日本のガールズバンドといえばSCANDAL、と言われるようにもなった。海外にも多くのファンを持ち、ワールドツアーも行っているほど。そして今や、ゼロから始めたとは思えないほどに彼女達の演奏力はとてもレベルが高いし、曲のクオリティも本当に質が高い。

そんな彼女達が、もっと自由になりたい、という想いで2018年の冬に『her』というプライベートレーベルを立ち上げた。大人達につくられたイメージやそれまでの呪縛からも解放されたいという想いもきっとあったんでしょう。その『her』からの第一弾シングルとして発表されたのが、このマスターピースという曲なんですよね。SCANDALの第2章、ここから再デビューという意味もあったらしい。

その経緯も加味して聴くと(歌詞を読むと)より強く、彼女達の想いが伝わってくるわけです。

積み上げたものを壊して辿り着いたもの

この歌詞の中で、僕が特にズキュンと胸を撃ち抜かれたのが

間違いも正解もない 自分だけの地図を描く
積み上げたものを壊して辿り着いた 景色がある

ここの部分。これは、今の自分だからこそわかる、共感できる想いそのものだ。

自分で立ち上げて20年以上続けてきたクラブから離れて、僕は今、これまでとは違う場所に立ち、違う景色を見てる。毎日が新鮮で、刺激も強い。向かい風も強いけど、その強い風すら今は心地良い。こんな想いを味わえたことは、これまで一度もなかった。

自ら積み上げた環境を捨てていなければ、今この歌詞に改めて心惹かれることはきっとなかったと思う。終わりがあるから始まりがあり、何かを壊すから、新しく創り出せる

間違いも正解もない。自分だけの地図を描く。僕もそう決めたんだから、誰に何を言われようが、後ろ指をさされようが、陰口を言われようが、味方になってくれている人もたくさんいることを勇気に変えて、これまで以上に走るしかない。

全ては自分の決断の元に物事が動いていく。全てが自由で、全て自分の責任だ

先日の記事 にも書いたけど、僕がこれからの人生を生きる最大のモチベーションは、亡くなった父の最高傑作になりたい、という想いだ。

芸術家だった父に何一つ親不孝ができなかったせめてものお詫びとして、自分が人のために生きて、自分らしく、創造性に満ちた人生を送ることで、あの父が遺した 最後のマスターピース、最高傑作になりたい

僕の行動基準の全ては、そこから始まっている。

何が言いたかったというと、SCANDAL最高ってことです。ぜひ聴いてみてね。





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