魔法使いの魔法を封じ込めたのはいったい誰?~RPGから見る発達障害~

Twitterで、発達障害のことを「魔法使いとして生まれたが、世界は魔法を封じ込められており、戦闘能力が低いのですぐ死ぬ、扱いに困るキャラ」って呟いたんです。

そしたら当事者の方も、「そして、世界は大いなる邪な異界の侵略で危機に陥り事態を打開する為に封印を解く決意をするのですね」なんてのってきてくれて。

そして「発達障害ってRPGの職業みたいですよね。どこかしら凸があって、どこかしら凹がある。

ゲームをやっている時は、凸凹を組み合わせてパーティーを編成するのに、現実社会では凸凹がいる人はいらない人扱いされてしまう(´・ω・`)」

て答えてくれて。

確かに、実社会では魔法も戦闘もできる「勇者」を求めていると思うんですよね。
もしかして教育もそうかもしれない。

ドラクエを含めたRPGのほとんどが「勇者」が主人公ですよね。その方が感情移入しやすい。

私だって、今の今まで、どこかしら自分のことを「勇者」と思っていて、様々な経験を経て、仲間たちを集って生きていると思っていました。

しかし、実は自分が「魔法使い」として生まれていたのを知らなかっただけでは?
そう思い始めました。

経験を積んでいくのに、もっと効率的な積み方があったんじゃないかと。

自分が「魔法使い」として生まれてきているのに、一生懸命「勇者」になるために、戦闘能力を高めていたその時間、魔法の修行に使っていたら、実は今頃「大魔法使い」までにはいかなくとも、もうちょっとマシなキャラになっていたんじゃない?って思い始めたんです。

もしも「大魔法使い」まで成れてたら、勇者からは引手あまたになるんじゃない?

そもそも、日本の公教育って、「勇者養成機関」で、皆それになりたがっているんじゃないでしょうか。

一部、いくら頑張っても、みんなのように攻守バランス取れた勇者になれない。そういう人も少なからずいるわけで。
でもまわりの同級生から見れば、勇者としてのレベルは低くなってしまうんです。

「あれ?おれ回復系の呪文好きだし、早いところベホマ覚えたいな」って思っても、「いや、お前にはまだ早すぎる。ものには順番ってものがあって、いま落第してる戦闘能力を高めるべきだ」って教えられるんです。

「先生、おれ魔法使いになりたいっす。だから魔法使いの学校行きたいっす」

でも日本の義務教育には、魔法使い専門の学校はありません。
魔法使い専門学校は、勇者養成機関を卒業しないと行けないのです。

こうして勇者に一生懸命なろうとしている魔法使いは、戦闘能力が低いので、なかなか経験値が積めず、低レベルの勇者として卒業することになります。

「自分はひょっとして魔法使いなんじゃないだろうか?」早い段階で気づくことのできた魔法使いは、戦闘能力が低くても、それをカバーできる魔法をどんどん覚えていきます。

しかし、ほとんどの人が「お前は勇者だ」と刷り込まれているので、ずっと勇者として無駄な努力を続けていきます。

なぜ日本の教育は勇者を作り続けようとするのでしょうか。

ほとんどの会社が勇者を必要としているからです。
魔法も戦闘もできるバランスの良いキャラクターを望んでいるのです。

戦士。
これは割と必要とされます。スポーツの世界で活躍できます。
魔法なんか使えなくても、敵をバッタバッタとなぎ倒せます。
体力だけはあるので、なんとか根性で乗り切ることができます。

商人。
いまの社会ではかなり有利なキャラクターです。
魔王が支配していない平和な世界ですから、カネこそが力です。

武闘家。
仕事がとにかく早いです。一撃必殺の力もあります。

遊び人。
レベルが低い勇者では扱うことができません。
割と高レベルな勇者が、遊びとして使うことができます。
なんと、悟りを開くと勇者になることもできます。

勇者になれば、このような人々の協力を得て、魔王を倒すような大きな仕事ができます。
勇者というのは、バランスが取れた能力プラス、仲間の協力を得るスキルが求められます。

発達障害者は、もともと能力のパラメーターにばらつきがあります。
どのパラメーターに多く振り分けられているか、それを早く知る必要があります。

多く振り分けられたパラメーターを知ることができれば、その能力を伸ばし、多くの経験値を稼ぐことができます。
そしてレベル上げも早くなります。

レベルが上がれば、レベルの高い多くの仲間たちに誘いを受けることができます。

そういえば、中学校の時に、「職業適性テスト」みたいなのがありまして、私は芸術の分野に突出した結果が出たのですが、その結果を先生は活かそうなんて気持ちは微塵もなかったように思います。

だって、テスト結果に出ているのに、数学のテストの結果が悪い、なんとか頑張れ、っていうんですもん。


魔法を封じた人はいったい誰?




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