朝早く起きなければいけないときは、起きなければという意識が強すぎてほとんど眠れない。この日も一時間ほど仮眠をとって家を出た。 そのまま1日仕事をこなして、体は眠い疲れたと訴える。なのに頭はドーパミンかアドレナリンか、何某かの要素がドバドバ出ているらしくて、謎のテンションのまま撮影中にみかけた河川敷へと足を向けていた。 空は暗くなりはじめていても、人の目はとても優秀に周りの景色を映し出す。 河川敷に沿うようにして植えられた桜の木まだまだ桜が多く残っていた。そして何より、そ
今の私がどうしても叶えたい夢が野生のゴリラの写真を撮りたい。 という話をすると、大概、なんでゴリラ?と言われる。 とあるテレビ番組でやっていたアフリカにいる野生のゴリラの特集を見て衝撃を受けた。何が衝撃的だったのかもわからない。ただただ、それを見た瞬間に、自分もそこにいってゴリラの写真を撮りたい。ゴリラを実際に自分の目で見たい!そう思った。 それ以上の大きい理由もなく、深い意味もない。 でも、それからずっと、私の夢だと言い続けている。 そして、その衝撃が、私の分岐点だ
免許を取得してからというもの一度も運転してこなかった私が、一念発起してペーパー講習に通い、約六年ぶりに車に乗ってきた。 私の場合は三回コース。その記念すべき一回目。 夜の駐車場にて、まずは現代の車についての説明から。今はキーを回すんじゃなくてスマートキーを持っていると鍵が開けられるしエンジンもかけられるんだよ。逆になくすと何もできないよ。と言われた。 そして、今時の車は対外、ボタンでエンジンをかけるらしい。まじか。え、まじか。 しかし、エンジンをかけるときはブレーキを踏みな
新しいレンズを購入。 シグマの150-600mm(テレコン×1.4付き) ニコンZ6Ⅱで使えるのか試したくて、それを持ってロケハン兼ねて向かった公園。 そこで季節外れの桜を見つけた。 まわりは少しずつ色づいてきた木ばかり。 そんな中桜の木は見事に枝だけの状態だったのに、ぽつんと白い花を咲かせているのを見つける。 咲くには早すぎる。 (NikonZ6Ⅱ NIKKOR24-200/F4-6.3で撮影) そのあとカラスで試し撮り。 ずっと撮りためているカラスの写真。できればド
BASEにて壁掛けカレンダーを販売しております。 カラスが好きな人、動物が好きな人におすすめです。 購入していただいた費用は2月に展示する際の費用として活用しようとおもっております。 A3壁掛けカレンダー 2022年1月〜12月まで 外寸297×428mm リングは取り外し可能 商品は受注発注となっておりますので、ご注文いただいてから少しお時間をいただきます。 また、色味は写真と多少異なる場合がございます。ご了承ください。 https://nktn.buyshop.jp/
友人4人と展示をします。多くの方に見にきて頂けたら嬉しいです。 展示「もう一歩、先へ」 【日にち】7月12日(金)~7月16日(火) 【時間】11:00~20:30(最終日のみ17:30) 【場所】gallery NIW(東京都文京区関口1-44-8) http://gallery-niw.jp/ 【7月13日(土)14時から書道家光煌KoKoによる書道パフォーマンスがあります】 今回は「挑戦」をテーマにそれぞれが作品を制作しています。 私は、今回はカラスを追いかけまし
日々、流れるように瞬く間に過ぎ去っていくことに焦燥を禁じる それが嫌で、抗おうにも生きていくためには働かなければならず、働かざる者食うべからず、貧乏暇なしとはよく言ったものだ。 仕事に追われ、月始めだと思えば既に月終わりに差し掛かる。 昨日何をしていたのか、先週何かしたか思い出すことすらままならず、過ぎ去る日々は電車の車窓から流れる景色をただ呆然と立ち尽くし眺めているかのようだ。 だといって、特別毎日何かしなければならないことも思い付かず、どこかの体は子供頭脳は大人な
趣味は? 最近、よく聞かれる質問だ。この質問には毎度、困らせられる。 趣味とは仕事以外で夢中になるものや休日にすすんで取り組むものだと私は考えているが、趣味と改めて言われると私は何が趣味だろうかと首を捻る。 強いて言うなら写真撮影だろうか。しかし、これは仕事に7割方仕事に類する。趣味と答えるには仕事に組すぎている。 では他に好きなことはなんだろう。 そう考えたとき、思い付くのはいくつかある。運動することは好きだ。スポーツならテニスやバスケが好き。しかし、休日に自発的に、積極
大晦日 冬の富山は曇り空が多くなかなか星が見えないというのに、たまたま晴れ間に出会えた。 わがままを言い祖父母家の電気を消してもらい、寒空の下で両親を待たし、三脚など持ってきていなかったのでキャリーバックの上にカメラを設置という間に合わせの状態て撮影。 ファインダーを覗きこむことすらできないので、なんとなくで構図を取り、どうにかこうにか撮影した。 東京の冬は薄ら寒いが、富山の冬は切るような寒さだ。今年は大寒波だとニュースによって再三脅されたにしては拍子抜けな天
そうして私は劇場の名を冠するこの喫茶店へ足を踏み入れたのだ。 片腕を伸ばしきれないほどの狭い階段を降りた先にアンティークな扉がある。その向こうからは穏やかな明かりが漏れ、微かなざわめきが店内の客の存在を知らせてくる。そっと扉を押し開けるとチリンという涼しげな音と共に扉は開いた。 手前にはさらに降りる階段があり、奥まで見通せる。 客は奥に固まっているようだ。いや、客、なのだろうか? 私は入口で固まった。 座敷だというにはその場所はあまりにもおかしく、彼らの集
枝にとまった鴉にレンズを向ける。ほとんど片腕で支えるレンズの重みに、腕はプルプルと震え、左目で覗くファインダーの中では小刻みに鴉の位置がずれる。久しぶりに持ち出した望遠レンズを持つには、私の腕力が足りていないようだ。 そうして何枚か撮影していると、ふと目端に通行人が入ってきた。その人は興味深そうに私のことを見ている。その目に好奇心を輝かせそっと近寄ってきた。カメラを下ろすと、それを待っていたかのように彼は距離を詰めた。 「鴉を撮っているんですか?」 彼はそう言うと、目先に
明治神宮。いつも背負っているリュックの中に無造作に一眼レフを突っ込んで、そこを訪れた。東京のど真ん中に森のように生い茂る木々があるその場所は、東京へ上京してきてすでに7年目に差し掛かろうというのに初めてだった。以前、とある写真展で、明治神宮の普段は立ち入れない場所に泊まり込んで明治神宮の森を撮影したものがあった。それを見てこの場所を訪れることに決めたのだ。 明治神宮本殿へ続く砂利道ではなく、裏道を進むと、背が高い木々の合間から木漏れ日が差し込み、耳をすませば鳥の鳴き声が聞
隣の部屋で飼われている黒猫はベランダの手摺を伝ってやってくる。 自由に行き来しているらしく、ベランダで物音がすると大体は彼がいる。 その日は部屋の掃除をしていた。 私はずぼらな性格である。そのためなかなか掃除をしないのだが、思い立った時はとことんまでやる。A型の性質がこういうときに出てくるのかもしれない。普段は気にしていない汚れが気になりだし、徹底的に掃除をしはじめる。 そうして熱中して掃除をしていると、ふと視線を感じて手を止める。顔をあげると網戸越しに彼と目があった。 彼