『福家警部補の挨拶』

大倉崇裕さんの作品。

倒叙ミステリーの短編集である。以下の作品が収録されている。


最後の一冊

オッカムの剃刀

愛情のシナリオ

月の雫


福家警部補を脳内で勝手に古畑任三郎へ変換して読んでいた。

愛情のシナリオがとても印象的に残っている。

状況からの推論や物的証拠を用いて犯人を追い詰めていく福家警部補がすごいと思った。最後、犯人が無駄な抵抗をせず、自首をするところが良いと感じた。


印象に残っている文

「当たり前でしょう。本は紙でできているのよ。温度、湿度、紫外線、ちょっとしたことで、すぐに劣化してしまう。この図書館は常に、気温十八度から二十度、湿度四十五パーセントに保たれているの」

オッカムの剃刀

「これはつまり、どのような物事に対しても、最初は最も簡単な原因に目を留めなさいということ、やや乱暴な言い方をすれば、物事は単純に見ろということだ」

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