『校閲ガール トルネード』


宮木あや子さんの作品。

河野悦子がついにファッション雑誌の担当になる。アフロの作家との恋の行方も描かれている。

自分のやりたい仕事と自分の向いている仕事が違うということに気づいた悦子。向いている仕事などを一発で知ることができる診断機のようなものが欲しい。やりたい仕事をすることになっても、労働環境は悪いかもしれない。常に理想の形というのは難しい。やりたい仕事は「やりたい仕事」のままでいる方が良い場合もあるということに気付かされた。


印象に残っている文

最大手広告代理店「ハクツー」の営業との合コンは必ず十二時前に終わる。彼らはそのあと帰社して仕事してるからだ。

今まで校閲してきた小説の中の話だと、男女はごく自然に恋に落ちてごく自然にベッドインしてたりするが、何がどうなってそうなったのか、具体的かつ詳細な行程を示してほしい。

「くうたんと行くんだって。誰だよくうたんって、空港環境整備協会のゆるキャラかよ」

「老人たちが嫁の悪口と孫自慢と持病の話ばっかりしてるあの店内でインペリアルホテルのウェディングフェアの記事が書けるとお思い⁉︎」

親という人種は子供がご飯を食べないと死ぬと思ってる。

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