『銀の匙』


中勘助さんの作品。

中さんの子どもの頃の話がメインである。


なぜタイトルが「銀の匙」というのかを初めて知った。

中さんは伯母さんに愛情深く育てられたことがよくわかった。今では母親父親以外の家族の人に育ててもらう機会が少なくなっていると思うので、伯母さんのような大人が周りにいると子どもの成長にいい影響を与えると感じた。

主人公がお国さんと一緒に登校拒否をする場面がとても印象に残っている。

お蕙ちゃんがその後どのような人生を歩んだのかが気になった。


印象に残っている文

お国さんはなにか新しいのを買ってもらうと自慢してみせておきながらよく見ようとすれば袂へかくしたりして人を焦らせる。私はそんなものを見るたんびに自分が女に生れなかったことをくやみ、また男はなぜ女みたいに綺麗にしないのだろうと思った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?