『ハゴロモ』
よしもとばななさんの作品。
ほたる 主人公
るみちゃん デンマーク人の彼氏がいる
みつるくん インストラクター。無許可でラーメンを売っている。
感想
8年間浮気をされて別れるという状況が、とてつもなく絶望的である。
みつるくんがサッポロ一番を作って、無許可で商売しているシーンが面白すぎる。
みつるくんのおばあちゃんが、素晴らしい人である。
そして本当の別れというのは、縁がぶちっと切れるということは、死よりもよっぽど死に近いことなのだ、とさそった。なぜなら、祖父や母の面影は、別れた恋人よりはよほど近くに、触ることができるほど生々しくそこにあったからだ。
その、るみちゃんの言い方は本当にさりげなくて、力が入っていなくて、普通だった。そこがとても、こちら側も素直に感謝できるような様子だった。
「心の強い人は、たいてい心さえしっかりしていれば体はなんとかなる、って体のことをばかにしているんだ。でも人って、ある線を過ぎると、こんどは体が弱っていることが心を引っ張っていってしまうんだ。」
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