『リボルバー』

原田マハさんの作品。

ゴッホは自殺ではなく、ゴーギャンに殺された?

このような大胆な仮説が事実に思えるほど、リアリティのある描写が印象的だった。

『たゆたえども沈まず』を読んだあとに、この作品を読んで良かったと思った。

ゴーギャンの生涯については、知らなかったことが多かった。

エレナの告白を読んだとき、とても驚いた。

改めてゴッホとゴーギャンの作品を観に行きたいと感じた。


印象に残っている文

「でも、絵を見るってそういうことかもね。目には見えない、画家が絵筆に込めた情熱……みたいなものを、絵を通して受け取る、っていうか。お母さんは、絵を見ていると、いつもそういうの、感じるのよね。」

パリは街そのものが美術館だ。

名画というものは、描かれてから何年経過していようが、さっき描き上がったかのように生生しく感じられるものである。絵そのものが呼吸し、脈動しているのだ。

いまでは多くの研究者が、「ゴッホは狂人だった」という本人の存命中からすでに形成されていたステレオタイプのゴッホ像は間違っていると理解している。

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