『後悔と真実の色』

貫井徳郎さんの作品。


若い女性を殺し、その指を切り落としていく「指蒐集家」。

捜査一課の西條輝司は、「指蒐集家」を突き止めるために奔走する。


「実際に事件が起こったときに、このように捜査を行っていくのか」と非常にわかりやすかった。

警察内部のドロドロした人間関係がこれでもかというほど書かれている。

男の嫉妬は怖いものである。


印象に残っている文。

毎日のように大勢の人に会っていると、人間の個性など大したものではないことがよくわかってくる。サラリーマンA、引き籠りA、刑事A。そんな記号だけで、大半の事件は説明可能だった。
顔面への攻撃と違い、腹部に衝撃を受けた場合は気絶しない。


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