『怪盗不思議紳士』

我孫子武丸さんの作品。あとがきで関智一さん主催の劇団で上演された舞台のリメイクであることを知った。


探偵の助手である瑞樹と替え玉の大作が事件解決に挑むという異色の物語だった。亡くなった探偵の九条響太郎が実は生きているのではないかと思ったが、生きていなくて残念だった。

舞台ではどのような形になるのか気になった。


印象に残っている文

「一番始末が悪いのは、自分が子供だと分かっていないことよ。いくら頭がよくても、自分のことが分かっていない人間は、大人とは言えないのよ」

「女はみんな男に守られなきゃいけない存在だとか思ってるんなら、そんな考えはお捨てなさい。そんな時代は戦争と一緒に終わったんですのよ。女だって自分の身は自分で守るべきだし、時には男を守ることだってできるの。腕っ節じゃなくて、ここを使ってね」

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