『先祖探偵』

新川帆立さんの作品。

依頼人の先祖をたどることが専門の探偵、邑楽風子。さまざまな依頼人とともに先祖をたどるだけでなく、行方知らずの風子の両親もたどっていく。


自分の先祖は一体誰なのか、風子に調査を依頼してみたくなった。

中学生の女の子と一緒に先祖をたどる旅をしていく話が印象に残っている。

風子の母親の行動の真意が明らかになったとき、風子の母親の強い愛情を感じた。


印象に残っている文

自分の家柄を確かめたいという依頼はよくある。ほとんどが自己満足の範囲を出ないものだ。先祖や家柄を調べたところで、実生活に役立つことはまずないからだ。

経済的に恵まれている。愛情も注がれている、ように見える。けれども、家庭の中で何が起きているのか、外側からは分からないものだ。

「捨て子の場合、『棄児戸籍』っていう戸籍を新設するの。そのとき、名前がないといけないでしょ。名前が不明の子供には、市区町村長が命名することになってる。」

パステウというのは、生地がパリパリとした揚げ餃子のようなものだ。中には牛ひき肉と玉ねぎを炒めたものが詰めてある。具材はシンプルな塩味だ。

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