『模倣の殺意』

中町信さんの作品。

坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。坂井の死に疑問を思う2人が、それぞれの方法で死の真相を探していく。


解説を読んで、叙述トリックがばれないように改訂されていたことを知った。1973年に初版が出されていたと知って驚いた。

確かに「〜ですわ」「〜ですの」というような語尾が使われていた。このようなトリックを50年も前に考えるのがすごいと思った。

坂井正夫は婚約者としてとても良い人だと思ったので、殺されてしまったのが悲しいと思った。


印象に残っている文

サッカー試合はなかなかけりがつかず、ボールは泥にまみれて真っ黒になっていた。双方とも即製のチーム構成らしく、試合運びもどこかもどかしく、チームワークもそのユニホーム同様に乱れていた。

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