『ヒア・カムズ・ザ・サン』

有川ひろさんの作品。

編集者の真也は触ったものから過去の記憶を感じることができるという能力を持っている。


たった7行のあらすじからこの物語が生まれたということを知らなかった。

編集者が作家と仕事をしていく際にどのようなことに注意しなければならないかが書かれていて、興味深かった。

HALと聞くと、「2001年宇宙の旅」に出てくる万能コンピューターのことを思い浮かべてしまう。

榊さんはとても良い人で、幸せになってほしいと思った。

カオルの父親がダメダメな人だったparallelよりも、元の話の方が好きである。


印象に残っている文

君に彼の気持ちは分からない。ーーそれは端的にして的確な拒絶の言葉だ。お前にはこの物語に触れてほしくない、という。編集者が受ける宣告としてこれほど深刻なものはないだろう。

「編集者にとって一番大切な仕事は物語に寄り添うことだ」

作家という人種は感情の量が多くて強く、更に想像力が良くも悪くもありすぎる。

「君は僕にとっての太陽みたいなものなんだ」

「僕たちは父親みたいな年齢の大人に見え透いた嘘を吐かれると悲しいんです」

「親は立派な人であるべきだっていうのは、子供の幻想だ」

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