『詩人の恋』


深水黎一郎さんの作品。
音楽家シューマンがテーマの作品。
作者の知識の豊富さに驚いた。
音楽関連の知識に疎いため、とても勉強になった。
元バレー部の高校生が「詩人の恋」を聴いて、恋を頑張る話がとても面白かった。「詩人の恋」を一度聴いてみようと思った。
 
印象に残っている文
 

思うに音楽ってのは、人間の記憶と密接に結びつきやすいんだろうね。その曲を聴くだけで、その頃に心が一瞬戻ってしまうんだ。お年寄りが懐メロ番組を好んで見るのも、多分それなんだろうな。あれはきっと曲じゃなくて記憶を聴いているんだ。

曲が進んでも、音は依然として最小限のままだ。急に音をケチり出してどうしたんだシューマン?
突然音の数に応じて税金が徴収されるシステムにでもなったのか? 新手のJA○RACみたいな悪の組織でもできたのか?

うわ、我ながらセンスのないギャグ。下ネタである上に大して面白くないという、ヘレン・ケラーもびっくりの三重苦ギャグ。

カーゲル 最後に指揮者が倒れるという指示があったり

「それでちょっと憶い出したのですが、かつてドイツ文学の翻訳書の中には、ニムラサキという蝶が沢山飛んでいました。ヘルマン・ヘッセの作品の中などに、特にいっぱい飛んでいました」
「ところがです、そんな蝶はこの世のどこにも存在しないのですよ」


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