『財布は踊る』

原田ひ香さんの作品。

ルイ・ヴィトンの財布が様々な人々の下へ回っていく話。


情報商材を販売する言い回しがとても印象に残っている。

トイレに行っている間に財布を持ち逃げされたら、最悪だと感じた。

リボ払いの恐ろしさを痛感した。絶対しないようにする。

みづほが不動産投資で成功しているのがすごいと思った。これまで頑張ってお金を貯めていたので、報われてよかったと思う。


印象に残っている文

「財布の中身はあなたの頭の中身です。財布が整頓されているということは、あなたの頭もいつもクレバーで澄み切っているということなのです」

「何よりあいつらが姑息なのは、自分は何も生み出していないし、人々が汗水たらして作ったもので上前をはねているだけの詐欺師や泥棒と同じなのに、自分たちがしていることを副業だ、起業だとぬかすことですよ。それどころか、この日本経済が生み出した妖精だとうそぶいている」

だけど、銀色に輝く五十円玉が少し嬉しい。もちろん、百円玉も五百円玉もすばらしいが、五十円玉にはなんだか豊かな気持ちにさせられる。十円玉が五個あるより嬉しい。

コロナは人を貧しくも豊かにした。失った人と、つかんだ人の差はなんだろう。運、思い切り、そして、他の人より目端が利いたこと……そんなわずかな違いで人生が変わっていく。確実に言えるのは、世界中でさらに貧富の差が広がったことだ。

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