『フリーター、家を買う』

有川ひろさんの作品。

新卒で入社した会社を3ヶ月で辞めてしまった誠治。今はフリーターとして実家で過ごしている。ある日、母が鬱病になってしまったため、誠治はそこから家族のために頑張ることを始めていく。

姉が父と向き合って厳しい言葉をかけるシーンが、とても印象に残っている。家族のために本気でぶつかっていく姿は、自分も真似をしたい。

誠治に面接の機会を再度与えてくれた会社は、心が広いと感じた。

誠治が採用した2名の新入社員は、どちらも魅力的な人物で一緒に働いてみたいと感じた。


印象に残っている文

「あの男は自分が一番かわいい。ほだされたら何度も何度も失望するわ、あたしみたいに。自分の楽しみのためならいくらでもお金遣えるけど、あんなことになったお母さんのために引越しをするお金は遣いたくない、そんな男よ」

誠一の愛情は、あるのかもしれないが押しつけがましいのだ。

「この年になるとな、新しいもんや訳の分からんもんが恐いって気持ちになることがあるんだ。自分に分からんもんがどんどん世間様で当たり前みたいに広がっていく。置いていかれるみたいでジリジリすんだよ。ケータイまでは俺らでも何とかついてこられたけどな」

「いいか、人事というものは言い訳を一番嫌う。肝に銘じておけ」

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