『パーマネント神喜劇』

万城目学さんの作品。

宝くじを買ったときや大事なじゃんけんにおいて、神頼みをしてしまうときがある。

じゃんけんの神様のお話なども読んでみたいと思った。

神様にも事情が色々ある。

神様がノルマや査定を気にしていて、とても面白かった。

個人的には、当たり屋の話が好きである。


印象に残っている文

「あと、ひと言つけ加えさせてもらうならば、ウチの部長も同じタイプだ。五十二歳の『共感型』おっさんだ。だから、俺は共感する。ひたすら、おっしゃるとおりです、を連呼する。しかるのち謝る。すると、部長の前に、細い細い道が拓ける。ただ、女とちがうのは、その結果、仲直りできたとしても、まったく気分がよくならないということだ」

篠崎肇は彼なりに、人生というものを謳歌したいと思っている。それか簡単に要約すると、たくさんの物事を経験したい、ということに尽きる。

「三億円を捨てたついでに、今までの俺もいっしょに捨ててきた」どう答えてよいのかわからず、困惑の表情を浮かべる女に、「いや、違うな。三億円で新しい俺を買ったんだ。もう安くは売らない。今度は嘘じゃない。」

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