『君たちに明日はない』


垣根涼介さんの作品。垣根さんの作品は初めて読む。

リストラをテーマにしている。

いかに辞めさせるかという心理的な駆け引きや、葛藤が描かれていてとても面白かった。主人公とは職場で会いたくないと思った。

印象に残っている文

物事にはすべて、タイミングがある。大事な瞬間に、間抜けなプライドに身を委ねる。

有象無象が寄り集まった上層部によるあいまいな合議制による朝令暮改。誰も責任を取らない。その無責任さに振り回される社員など、憐れな将棋の駒にしか過ぎない。

女、それも特に美人を前にすると、独身の男たちはなんとか相手に気に入ってもらおうとして、自分を大きく見せたがる。しかも自分自身の自慢ならまだしも、会社名のブランド自慢。自分がいかに大事な仕事を任されているかの、ほのめかし。


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