『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』

新川帆立さんの作品。

「動物裁判」「自家醸造の女」「シレーナの大冒険」「健康なまま死んでくれ」「最後のYUKICHI」「接待麻雀士」の6つの話が収録されている。


話の設定が面白く、大好きな作品だ。

特に、「動物裁判」と「健康なまま死んでくれ」は実際に起こりそうなことだと感じた。

「自家醸造の女」では、お酒を一から造るという行為が料理で味の素やクックドゥを使うか使わないかという問題に喩えられているのかなと感じた。


印象に残っている文

「鳥類にも移動の自由を!」「バスに乗せろー!」「電車に乗せろー!」

二十歳までは酒を飲むなというくせに、成人した途端、酒造りは最低限のスキルのような扱いになるのだから理不尽である。

タカはトイレから出るときに手を洗うだけでなく、いちいちうがいをするような男だった。口がうがい薬臭いという理由で女に振られたこともある。そのタカが入店できないとなると、店に入れる生き物はアライグマくらいになってしまう。

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