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「みんなに向けて」は売れない

 ユーザーからさまざまな不満を募る「不満買取センター」というサービスがある。人工知能(AI)を活用したデータ解析やコンサルティングを手掛けるInsight Tech(東京都新宿区)が運営している。
 寄せられた不満を基に、企業へのデータ提供や企画開発のコンサルティングも行っているというが、商品やサービスだけでなく、家庭や職場への不満も受け入れているというから驚きだ。ユーザーは不満をアップするだけでなく、他のユーザーが寄せた不満を見ることもできる。内容を見ると、「夫のいびきがうるさい」「子どものトイレに関するしつけがうまく行かず、ストレスになっている」といったものまで本当にさまざまな不満が寄せられている。 (続きはリンク)

”もやもや”を買い取るサービスと言われると、「そんなことがビジネスになるの?」と思いそうですが、記事を読んでいただくと非常に良い着眼点のビジネスだと気付くはずです。

これだけ製品やサービスが溢れている時代、みんなが喜んでくれそうな総花的な製品やサービスは残念ながら売れにくくなっています。

「これってまさに僕のため」「私のために作ってくれたの?」という製品やサービスが特定のターゲットのニーズに刺さって売れていきます。
その後にどうやってターゲットを拡大するかという話になっていくのですが、まずは絞り込んだ(言い換えると”選択と集中”をした)ターゲットのニーズに刺さらなければビジネスが始まりません。

この不満買取センターは、アンケートなどの「みんなの思い」を集めるのではなく「あなたの不満」を集めているからこそ、それを企業にフィードバックすることでビジネスになっていくのです。

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