4つのS
毎年初めごろに「マンガ図書館Z」の新年会があります。
赤松健先生が代表を務める「Jコミ」の、無料でマンガが読めるサイト「マンガ図書館Z」。名だたる作家先生たちに混じって、その末席をけがしている私にとっては、毎年毎年、楽しみにしているイベントです。
で、今年の新年会のシンポジウムで、こういうお話がありまして。
「マンガ家はSNSを使う際に注意すべきことは、政治・宗教・思想・スポーツの話はなるべくしない方が望ましい」。
政治。
宗教。
思想。
スポーツ。
「4つのS」ですね。
たしかに。この4つはいろいろ話題にするのが難しい問題です。賛成する人もいれば、派閥もある。いやまず、「マンガ家がそういうことを話題にするのはおこがましい。マンガ家なんて黙ってマンガ描いてればいいんだ」と多くの人たちに思われていることも事実です。
ですが、この半年で情勢は大きく変わりました。
前々から問題であった出版不況に加え、何といってもコロナ問題。コミケなどのイベント中止、本屋などの閉店・休業、それから、編集部によっては作家の持ち込みに制限がかかったりも。
マンガ家は黙ってマンガだけ描いてりゃいいなんて時代じゃなくなったんですよ。
……じゃ、どうするのがいいのか。今の政権に声を上げるのが正しいのか。時間ができればデモに参加すればいいのか。
しかし、マンガを描くのがマンガ家の仕事であることは変わりなくて。
なのでこれからは、マンガ家は「何も考えず黙ってマンガを描く」のではなく、「いろいろ考えながら、マンガを描く」ことにしましょう。
いかん、あまりに暑い日で内容のない日記になってしまいました!