化野道夢

化野道夢(あだしの どうむ)です。読むことと書くことが好き。紙とえんぴつがあればとりあ…

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化野道夢(あだしの どうむ)です。読むことと書くことが好き。紙とえんぴつがあればとりあえずしあわせ。よろしくお願いします。Twitter: @adashino_doumu

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最近の記事

夢の跡

特に頼まれてもいませんが 骨、拾いに来ました。

    • メリークリスマス

      サンタクロースの足音は雪より軽いから僕らは眠りにおちたまま サンタクロースの囁きは月明かりより優しいから僕らは幸せな夢の中

      • 今日もここにいる

        足跡は亡霊 足枷は嫉妬 足踏みは空虚 足音はここにいる証

        • 散歩道

          冬のはじまり 落葉も終わらぬうちから 蕾をつけている桜 あの美しい花はある日突然咲き乱れるのではない 長いあいだ そこに在るのだ

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        記事

          恐れ

          シャワーカーテンに生え始めた黒カビに気付いた日 小さな虫を三匹見つけて殺した 毎日見ているようでいて見えていない 見たくないモノは見えないこの目が 少しだけマシに働いた日は 君に会わないことにしている

          水底を覗く

          満天の星空を映した湖面 ボートから水面に手を伸ばせば 星も掴めそう このまま水中へダイブしたら 反転した世界の空へ落ちるのではないかしら きっとこの水底には そうやって夢見た人たちのむくろが 積み重なっているのだろう

          水底を覗く

          ひとり

          何かに置き去りにされたような気がしている 迷子の心もとなさとは違う いつのまにか離れてしまった手を 忘れられないでいるような そんな喪失感に似た感覚が 大人になった今も どこかに残っている気がするよ

          シークレットサービス

          久しぶりに虹を見た 天気雨の一瞬の間 秘密の誰かを渡らせるように ひっそりあらわれ すうと消えた

          シークレットサービス

          マンゴーティー

          夕焼けが拡散されて そこらじゅうがなつかしさに染まった日は マンゴーの香りが立ちのぼる紅茶を淹れて 少しの間だけ夜を追い払う

          マンゴーティー

          海岸を歩く

          面倒なものは 全て押し流してゆくような 強めの潮風を受けながら 夕食 何食べようかな とか考える そんな幸せ

          海岸を歩く

          今日は寒いね

          冬の大気中には 目に見えないくらい小さな小さな さみしさのカケラが含まれている。 息を吸い込むとそれらは のどの奥にちくちくと刺さって痛い。

          今日は寒いね

          一期一会

          雲間から差し込む光が町を照らしている 何十回聴いたかわからない音楽をBGMに 何百回通ったかわからない道を今日も走る ハンドルに置いた両手は気付けば小さくリズム刻んでいて 細く開けた窓と窓の間を冷たい風がするりと通り過ぎて行く 目的地はすぐそこだけれど 何百回繰り返したかわからない鼻唄うたいながら 何千回点滅させたかわからないウインカーをチカチカ チカチカ 雲間から差し込む光は優しく神秘的で 変わらぬようでいて毎日変化している日常の風景を フロントガラス越しに今日も

          再会

          君が呼んでいた夕べ カーテンを開けて眠ったら 星くずころがる庭先を 君の手を取り歩いてた

          赤と青

          レッドバード ブルー レッドバード ブルー ブルーバードに恋した レッドバード ブルー 美しい空 美しい青 溶け込んでゆく ブルーバード 優雅に舞ってる ブルーバード あの空に私は 似合わない あの空で私は 踊れない ひとりぼっちの レッドバード 枯れ木の上で ブルー ブルーバード レッド ブルーバード レッド レッドバードに恋した ブルーバード レッド 空の上から 君を見つけた 鮮やかな君 美しい なぜ君は空を飛ばないの なぜ君は空を見ているの 恋したブルーバード 急

          海原より

          満月の夜 ベランダは甲板 大海原の真ん中で 月光をたどる夢をみる

          ホタル

          ほっ ホタル 光る ぽっ ホタル 輝く ふうっ ホタル 逃げゆく はしっ 貴女の 手の中 ぼうっ ホタル さざめく ふわっ ホタル 飛びゆく ふふっ そらに 飛びゆく